円高と為替介入の話はそろそろ飽きてきた、でもブログを書かれる方はご存じだと思いますが、意外と話題を探すのが大変です、そういった意味では今回の円高と為替介入はネタを作っていただいたことに対しては感謝しないといけないと思っています。
さて、今日ツイッターでもツィット?ツィート?したのですが上院銀行委員会の委員長が直接日本を名指しで批判し、中国と同等と言われました。こういうことになる前にもう少し円安になってほしかったと思います。委員会ではガイトナーに直接日本の介入に関する質問をしてくれないだけ助かりましたが、それもいつまで続くか。今日中に86円台になってほしかったですが、それも難しい状況となりました。
それでは本題ですが、介入の話題が盛り上がっていたのはここ1カ月ちょっととなりますが、その間しばらく思っていたことだったのですが、日本はここ15年近くデフレが続いているので、日本円の価値ってどうなったの?と。私は昔から文系なので、こういう理系的な問いには弱く、あまり深くは考えられなかったのですが、ここ数日その問いに答えるような記事とかレポートとかが出されてきました。
要するに、仮に円がここ15年の間に10%強くなっていたとしても、デフレによって輸出企業の原価が10%下がっていれば、+/-0ということで15年間企業のコストは変わっていないはず、ということになります。
以下のグラフはローターが作成したもののコピーですが、ご覧のように青線の名目では円がここ3~4年ぐらい強くなってきているのがわかります。でもオレンジの円の実質価値の線では1995年から大きく(32%)下がっているのがわかります。15年もの間、円の価値がデフレによって大幅に下がっているということになります。
フィナンシャル・タイムズのリチャード・キャッズが言うには
- 円が一昔前ほど激安ではなくなったことに対して輸出企業は文句を言っている。
- でも2002年以降は円安であったにもかかわらず、日本製品の世界における割合は減少し続けている、としている。
- OECDのデータでは、日本製品の世界におけるシェアのピークは1986年の13.5%であった。
- それが2007年には8.4%まで減少している。
- 日本のDVDプレイヤーのシェアが1995年に95%あったのが、2006年には20%になった。
- LCDのシェアが1995年に100%だったのが、2006年には20%になった。
- DRAMのシェアが1995年に40%だったのが、2006年には10%になった、としている。
- この様に通貨が安かったにも関わらずマーケットシェアが減っているということは、競争力が低下しているとしている。
来週から為替の話題はやめて違うところに持っていきたいと思っていますが…
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