昨日のアメリカのマーケットは銀行銘柄を中心に最悪な一日となりました。きっかけは、レーティング会社のムーディーズがアイルランドの銀行アングロ・アイリッシュ・バンク(Anglo Irish Bank)の格付けを3段階引き下げたことから始まりました。
先日もお伝えいたしましたが、今月初めにスイス・バーゼルで銀行資本規制に関する会議が行われ、アメリカとヨーロッパの銀行の自己資本の割合に関する規制で自己資本比率を2015年1月1日までに4.5%、2019年1月1日までに7%の規制を行うということで合意しました。この規制が銀行に及ぼす影響が定かではないため、マーケットは様子を見ている状況だと言えます。
アングロ・アイリッシュ・バンクはこの資本規制に引っ掛かってしまい、アイルランドの支援が必要になるのではないかと言うことで格付けが引き下げられ、そのせいで株価が下がりました。これにつられてバンク・オブ・アメリカが2.7%、トラベラーズが1.8%、J.P.モルガンが1.7%、それぞれ下落しました。
依然ヨーロッパの問題は残っています。特にアイルランド、スペイン、ポルトガルの今後の資金調達、銀行の健康状態、それがドイツやイタリアやフランスに及ぼす影響など、今後も不透明な状況が続くと思われます。特に、ここ最近ユーロが少し強くなっていましたが、この様な問題でユーロ安に拍車をかける可能性があります。
主な指数:
Dow:10,812.04、-48.22、-0.44%
Nasdaq:2,369.77、-11.45、-0.48%
S&P 500:1,142.16、-6.51、-0.57%
値上り業種:
国内航空会社:+5.05%
リゾート・カジノ:+2.26%
コンシューマ・サービス:+2.02%
アルミニウム:+1.91%
ゼネコン:+1.83%
値下り業種:
おもちゃ・ホビー店:-3.87%
オフィス用品:-3.11%
教育・トレーニングサービス:-2.86%
地方銀行・中大西洋地区:-2.31%
地方銀行・中西部:-2.11%
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