Web 2.0になってユーザー同士が双方向で情報を共有して、参加できるようになることで、もっとも変わるとされていたのがメディアと言われていました。
Web 1.0になる前、従来型のメディアは一方通行でした。いい大学を卒業し、メディアに就職し、記者となって、担当分野に配属され、会社や政治家などと仲良くなり、取材をし、原稿を書き、新聞などに記事が掲載され、読者が毎朝ポストか売店で購入し、その売上や広告収入が利益となり、普通より多い給料をもらい、出世して編集員になり、さらにイケてる人は社長になる、と言った按排で流れていました。読者は日本中が同じ経済新聞を読んで、誰が書いたかわからない情報を与えられ、フィードされていたのです。
Web 1.0になってから一方通行は変わらなく、情報が作られるプロセスも一緒ですが、Google NewsやYahoo Newsを通じて簡単に幅広い情報が得られるようになりました。
そしてWeb 2.0になってDiggやOhmyNewsなどによって、ニュースが「民主化」される期待から大きな話題になりました。でもCNNの調査によると少数のグループがほとんどのニュースをシェアしているということが発表されていました。
調査は2ヵ月間、2,300人を対象にソーシャルメディアなどにリンクで流れる「推薦」されたニュースをトラッキングして行った調査です。
このGuardianの記事によると、Facebook、Twitter、 YouTubeとMySpaceにおいて43%のリンクが共有され、続いてemailの30%、SMSの15%、IMの12%となります。
さらに、少数の27%の人が大多数の87%の情報を共有していたとのことです。この共有されていたニュースのうち、65%が「今話題のニュース」、19%が「速報ニュース」、16%が「面白ニュース」だったと言います。
結局、技術が進歩し、人と人の繋がりが容易になり、情報が双方向で流れるようになっても、人間は何がニュースで何がニュースじゃないかを他人に判断してもらわないと自分ではわからないようです。
80/20の原則はここでも当てはまり、物事を判断できる少数が大多数の情報をコントロールする構図は従来型のメディアでもWeb 2.0でも同じのようです。
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