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2010年8月18日水曜日

住宅価格

最近気になるのがアメリカの住宅価格。日本のバブル後も下がったように、今後いつか中国でも下がるように、アメリカではここ2年以上下がっていて今後最低でも2~3年は下がると思われる。アメリカでここ10年でどれだけ急激に価格が上昇したか確認したいと思います。アメリカの不動産団体、National Association of Realtorsによると、インフレを考慮したうえで、1970年の住宅価格の中央値は12.5万米ドルであった。29年後の1999年にはそれが2%上昇し15万米ドルとなった。ここまでは普通ですね。しかし、クリントン政権になって減税や住宅ローンの債券化等によって、2002年には17.5万米ドル、2004年には22.5万米ドル、そしてピークの2006年には25万米ドルと一気に住宅価格が上昇していきました。現在は17.5万米ドルで上昇時よりはやく下降して行っています。2000年までの上昇率だと現在でもなお約1.5%高く、今後最低でも2~3年は下がるであろうと思われる。

住宅経済学者Thomas Lawlerによると季節調整済み年率換算したうえで395万件の中古住宅が今年7月に買われたが、これは日本の景気が良く、アメリカが最も悪かった1996年以降最も低い数値です。7月の在庫は404万件。これは12か月以上の在庫となる(在庫÷販売戸数×12)。さらに住宅減税(2008年に2300億ドル減税)を維持できない、しないという流れがある中で、今後さらに住宅販売と価格が下がる勢いが強まると考えられる。

これを書いていて思い出したのが1年ほど前に読んだこの本でした。なぜこんなことになったのか、経済とは何か?からCDOは何かなどまで簡単に説明してくれたのがPeter D. Schiff, Andrew J. SchiffのHow an Economy Grows and Why It Crashesです。話は孤島で1日1匹の魚を手で釣って生活する3人の青年から始まります。魚を一匹釣るのが1日のGDPのため、それ以外の生産性はないという島です。そこから1人が釣り竿を発明したことで、1日2匹の魚が釣れるようになったため、1日魚を釣り2日目にはほかのことをする、という風に経済が発展していくストーリーとなります。だんだん経済が発展していくことで人口が増え、債券、住宅ローン、CDO(債務担保証券)など、なぜこのような経済になったのかを簡単に説明してくれます。日本語に訳されたものはないのですが、英語でも結構簡単に読めると思いますので、是非参考にしてみてください。


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