シティバンクのWillem Buiterから日本のデフレとその脱却方法に関するレポートが出されましたのでこちらをご紹介したいと思います。
簡単に言うと、日本がアメリカやイギリスが行った量的緩和と同様の効果を得るためには、先日、日銀が発表した5兆円規模の20倍となる、1兆2000億ドル、約100兆円規模の緩和が必要だとしています。
その理由として、経済規模が日本の半分のイギリスが25兆円規模の量的緩和を行ったということは日本はその倍の50兆円を投入する必要があるが、さらに日本の状況はイギリスの倍以上悪いため100兆円規模が必要であるとのことのようです。
日本のデフレの主な理由は、経済や雇用に対する不安や将来の見通しの無さからくる民間の需要の低さによって企業の設備投資に対する慎重さにあるとしています。
では、その具体的なデフレ脱却方法として:
- 20歳以上の日本在住者に10万円の小切手を送る
- 日本国債を日銀が買うことで財源を確保する
- 小切手には賞味期限を設定する
- もし10万円だと使わない場合はゼロを一つ足して、100万円の小切手にする
- それでも使わない場合は、使うまでゼロを足す
FRBのバーナンキ議長もデフレを恐れていて、彼はスピーチで、もしアメリカが日本のような状況になった場合、ヘリコプターからお金をばら撒くことを提案した(「デフレを克服するには、ヘリコプターから現金をばら撒けば良い」)ことからヘリコプター・ベンと呼ばれるようになりました。
日本はこのヘリコプター方式でお金をばら撒いたのは第二次世界大戦の資金難の時だったが、その結果はハイパーインフレでした。でも、その時の結果が悪かったからと言って、今そのオプションを完全に否定していいのだろうかとBuiter氏は言います。それは「人は水で溺れるのを見たから、喉が乾いていても水を飲まないのと一緒ではないか」としています。
と言うことはヘリコプター・マサ(白川方明日銀総裁)が見られるようになれば日本もデフレ脱却となるでしょうか。
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