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2011年1月7日金曜日

2011年も宜しくお願い致します

あけましておめでとうございます、今年も宜しくお願い致します。
しばらくの間ブログの更新を怠っていました、申し訳ありませんでした。

皆様年末年始はいかが過ごされましたか?私は妻の実家がある神戸に2週間ほど行っておりました。神戸に行って感じたことが二つほどありました、一つは、神戸は東京より大分寒いと言うこと、凍える寒さでした。なんで南にある神戸が北の東京より寒いのだろうと不思議です。まぁ、気象予報士に聴けば潮や大気の流れだの何だのと全うな答えがあるのだと思います、でも不思議。

二つは、神戸の経済も冷えきっているということでしょうか。けっして神戸だけの話しではなく、地方の多くの都市がそうだと思います。もちろん、セクターによっても浮き沈みがあると思いますが、親戚の方などと話しをしていると「景気えーなぁ」という話しは一度も聴きませんでした。逆に「民主党になってろくなことになっていない、お先真っ暗」的な話しが多かったと思います。

2011年がどうなるのか?菅直人の先日の記者会見での今年の抱負を聴いているとあまり期待を持てないと思ったのは私だけでしょうか?

経済に関して主な内容としては、TPPへの加入、消費税増税、政府への信頼感を取り戻すこと、とのことでした。しかし、TPPに加入することで農業などの競争力が高まるかもしれませんが、農業や漁業や林業が日本のGDPで占める割合はわずかなので、経済に与える影響も少ないと思われます。でも、良いことだと思いますので、是非実行してほしいです。

消費税の増税に関しては、将来の国の財政に対する不安が軽減されるかもしれませんが、消費が低迷する可能性が高いので、相殺されることになります。そもそもデフレが続く日本で、全体のパイが小さくなっている中で企業はベルトを締めたり海外に進出したりする中で、国は歳出カットをしないのはどういうこと?と考えてしまいます。税収入が減ったからと言って、じゃー増税だー、というのはお門違いであり、その前にやることがあるだろう、と思います。

民主党になってから1年足らず、彼らの(無)政策が日本経済に大きな影響を与えたとは思いませんので、民主党政策が今の経済状況の原因だと考えておりません。しかし、民主党になってから「お先真っ暗」感が深まったのは確かだと思います。それは活気だったり、元気だったり、期待感だったり、前向き感だったりが無くなった、少なくとも減ったと思います。

今の日本経済に必要なのは景気刺激策や経済対策などではなく、将来への希望や期待が持てる「空気」が日本に流れることのように思います。そうなることで若い人の間でやる気が生まれ、新しい方向に向かうのだと思います。

そのためには「政治家や国が何もかもすべてを良くしてくれる」と言ったような甘えた期待を国民が持ってはダメで、自己責任をもっと強く持つ必要があるのではないかと思います。

というわけで、フィナンシャルタイムスには「税金男:菅」、もう一つ、「菅、元気を取り戻すレシピなんて分かっていない」やウォールストリートジャーナルには「東京の財政における償いの時」と言ったような年始早々今年が思いやられるような記事が海外のメディアでは見られました。

ます、「税金男:菅」ですが、内容としましては、
– 税制のい直しは長く言われてきたが、政治家が増税と言った次の選挙では必ず負けているのだから、それでも増税と言った菅直人は賞賛する必要がある。
– 日本の財政を健全にするためには増税は不可欠である。
– これだけ借金があるにもかかわらずクレジットレーティングがいまだに高い日本であるが、今後日本が高齢化していくにつれて国はより多くの国債を発行する必要になるだろうが、その国債を今買っている人が高齢になって買わなくなり、調達が難しくなるであろう。
– このことを政治家は分かっているから、職業上の危険が及ぼうが定期的に増税を訴えるのである。
– 特別利益団体の利害を省き、消費税増税の反対する大きな理由が1997年に5%に増税した後に起きた不景気が悪い思い出としてあるからである。
– もし菅直人が国の将来を考えるべきであるとして、党内を取りまとめ、野党を説得して増税ができれば国民の政治家に対する不信感を減らすことができるかもしれない。
– 増税することでお金を貯金するより使う人が増えることは日本がいま必要なことである。

フィナンシャルタイムスのもう一つの記事、「菅、元気を取り戻すレシピなんて分かっていない」はあまり目新しい話しはなかったので詳細は省きますが、最後に書いてあった一言、「菅直人が日本を元気に戻したいというならば、はじめに本人が元気を取り戻す必要がある」に、ふむふむと納得しておりました。

続きましてウォールストリートジャーナルの「東京の財政における償いの時」という記事の内容です、

– 日本の政治は大変な状況である。
– 20%という低支持率の民主党政権。菅直人は同じ党の小沢一郎を追い出そうとしているが、それによって支持率は高まるかもしれないが、離党によって過半数を割るかもしれない。
– そして、今年の政策について記者会見し、消費増税という不人気な政策を発表したが、増税によって間違いなく経済を悪化させるであろう。
– もうしばらくしたら新たな総理が誕生するであろう。それが誰であっても、日本が最悪な結末を迎える前に、今日本が抱える問題を解決する必要がある。
– 支出を減らして減税をしない限り、日本はギリシャのようになるであろう。
– 菅直人が発表した今年の予算はまたしても史上最大規模の国債の発行によって、GDPの200%の借金に新たに上乗せされることになる。
– 8760億米ドル(約100兆円)の支出の内、5420億米ドルは国債発行、対して国の収入はたったの5010億米ドルである。
– 高齢化していくにつれ、年金と医療保険における過去の政治家の政策が今の日本を沈没しかけている。
– バブルが弾けて20年あまり、社会的な損失をどこにあてがうかという議論になると日本の政治機能は停止してしまうのである。
– それは、今のアメリカのように劇的なリストラ(斉藤:日本の場合リストラは企業の人員削減という意味合いが強いが、英語の場合は社会形成を含めて形を変える意味合いがあります)を断行するより、90年代の日本の場合、日本政府は銀行に不良債権を保有するよう指示していた。
– それによって日本は安定しているかのように見えるが、創造的破壊がない限り経済は成長しないのである。
– 来年の利息の支払いに2630億米ドル必要だと試算されているが、それは10年国債が2%の金利の場合である。
– 今のところ金利は2%の水準を保つと思われるが、最近のオークションで投資家の国債に対する欲が減ってきている傾向が見える。
– そしてまた、来年には国の借金が国民の預貯金を上回ると試算されている。もし国内で国債を吸収できない状況となると海外の投資家に目を向けないといけなくなるが、その場合はこのような金利で調達は難しいであろう。
– そのようなことになれば日本の予算は派手に吹っ飛ぶことになる。国と地方を合わせて約11兆米ドル(約900兆円)の借金があるとされているが、金利が1%上昇しただけで1100億米ドル支出が増えることになる。
– ということは日本が増税しようが支出を減らそうが、借金は増えていく一方となる。これは見落としがちな「続くことができないものは続かない」というハワード・スタインhttp://en.wikipedia.org/wiki/Herbert_Stein の法則に日本は突き当たるのである。遅かれ早かれ何らかの形で日本は危機を向かえることになる。
– 菅直人もしくはその後継者が他の政治家を納得させ、高齢者の怒りを押し切って社会保障の支出を減らさない限り、将来途方もない増税という形でより大きな損害を国民全体で受けることになるであろう。
– そうなれば、菅直人が言う消費税増税なんてタイタニックの上でカードをシャッフルしているような無意味さを持つことになる。

2010年12月14日火曜日

2011年の予想

経済学には供給側を強くすることで経済を強くしようとするサプライサイドエコノミクスと消費側を強くすることで経済を強くしようとするデマンドサイドエコノミクス、という2つの考えがあります。政治では日本の自民党とアメリカの共和党がサプライサイド、反対に日米共に民主党はデマンドサイドを経済政策の基礎として考えています。というか、少なくとも日本の民主党の場合は、「これまではそうだった」というべきでしょうか。

今夜、菅直人総理が財源の見通しもなく、法人税を5%削減すると発表しました。これから会社を立ち上げようとしている私としては(儲かって、利益を上げて、税金を払えばではありますが)ありがたいお話しです。ただ政治理念としては残念な話しです。私は民主党にこれまで一度として選挙で投票はしたことありませんが、その政党を支持しようがしまいが、政治には理念がないといけないと思います。

民主党に投票した人の中には、民主党は所得税などを減税してくれて、それにより所得が増え、消費を高めて景気を良くする、デマンドサイドを強化してくれることを期待して投票した人は多いのではないかと思います。そういった人たちは完全に裏切られたと思います。

民主党が政策や理念をシフトするのは珍しくも驚きでもないのですが(政治家全般として言えることですが)、なぜ今回法人税おいて政策や理念を変えて・捨ててしまったのか、官僚に言われたからやったのでしょうか?(民主党の大臣が官僚のメモを読み上げる映像がテレビで出まくっているので、そうとしか思えないのですが)日本を大きく変えるには日本もアメリカのように政権が変わると官僚総入れ替え、せめて官僚の人事を政治が主導権を持たないと、なかなか変われないのではないかと思ってしまった今日の法人税ニュースでした。

さて、本題ですが、元メリルリンチ北米チーフエコノミストで現在Gluskin Sheffのチーフエコノミストのデービッド・ローゼンバーグが2011年のテーマについてレポートを出していましたので、こちらをご紹介したいと思います

ローゼンバーグはベア(熊)、現在の経済に対して悲願視しているグループに属しますが、アメリカの住宅ローン問題や金融株下落などかなり前から現在の不況は大恐慌に似ていると言い、私も含めて、彼のニュースレターを読んでいる人は多いです。

1. S&Pが1,350そしてGDP成長率4%が2011年の予想・コンセンサスである。ブルームバーグで調査されたストラジストのうち誰一人として株式に対してベアがいなかった。これは2009年3月や2010年7月と全く反対に安心感が広がっている。このため、2011年の前半はポジティブではないと考えている。
また、株はいい決算のニュースと経済成長への期待から、高い側のレンジで値付けられており、バリュエーションでは高くないが、気持ち・期待感は高くなっている。我々は今後良い買い機会がくると考えているが、特別なシチュエーションにある会社を買うべきであると考えている。そのシチュエーションとは配当の成長、割安株、強いバランスシート、北米の成長有無にかかわらず強い企業など。
2. 私は、アメリカのGDP成長率が今年の3%前後から、来年は2%前後もしくはそれ以下に下がると考えている。これは二番底ではなく、成長が遅くなると考えている。カナダ銀行が示したように、来年は世界経済の成長が低調になり、世界の循環に対して注意が必要だと思われる。
3. ヨーロッパの財政や信用格付けの問題は続く。また、アメリカの州や地方政府の財政問題も続くであろう。さらに、中国の引き締め政策も不安材料である。このようなことからボラティリティが高くなると思われる。
4. ドルは強まると思われる、特に対円とユーロに対してである。
5. エマージングマーケッツはインフレ圧力に対して中央銀行が引き締めに走ると思われることから苦しむことになると思われる。中国の株価を見ると、トップが形成されたと思われる。
6. 2011年のアメリカ財政に必要な借り入れは2010年と変わらない。このため、一般的に思われている財政問題が長期国債に与える影響は誤りである。今のイールド・カーブは急すぎるため、債券利回りを筆頭にいずれ平らになると思われる。最近の長期金利の上昇は2009年12月とそっくりであり、それが2010年の債券のポジティブなリターンを生むこととなった。
7. 最近のコモディティの価格高騰にも関わらず、依然デフレがアメリカの中短期の問題となると思われる。また、FRBの努力も虚しく、貨幣流通速度は低調のままである。依然労働市場には余剰能力がある。
8. 社債は以前ほど安くはないが、社債の中では金融とユーティリティ(公益設備)のセクターがいいと思われる。期間で言うとカーブの5〜7年、レーティングで言うとBBB〜BB。
9. マクロで最も問題・リスクになると思われるのがアメリカの住宅価格である。あまり注目はさせていないが、最近その価格が下落し始めている。
10. 我々の買いリストには成長乏しいと思われているセクターの株である、例えば、ユーティリティ、パイプライン、石油収入、製薬、食品、スーパーマーケット。

2010年11月15日月曜日

APECでの日本の存在感


昨日APECが終わったことで、神奈川と東京に地方から配属されていた警察の方々も地元に帰れて、都内近郊の検問や交通渋滞が緩和されることになると思います。

横浜で行われました会議の内容が少しずつメディアで記事になっています。まず、その中でニューヨークタイムズの「オバマと太平洋地域のリーダーたちが自由貿易に向けて努力することを話し合う」とフィナンシャルタイムズの「アメリカの太平洋地域での危機」という2つの記事が気になりました。

何が気になったかというと、世界で最も影響力のある媒体でAPECでの会議を総括する記事の中で、どちらの内容にも日本のことが何一つ書かれていないということです。

まぁ、厳密にいうと、ニューヨークタイムズの記事には、記事の書かれた場所が「YOKOHAMA, Japan」だということ、それから、オバマ大統領が鎌倉の大仏を見物しに行ったことがわかるので、日本のことは書かれてはいます。

でも、ロシア、中国、ブルネイ、インドネシアなどの国についての記載はありますが、それ以外、どちらの記事にもホスト国の日本のことについて全く書かれていません。ましてや、菅直人のことは一言もありません。リーダーシップがなかったのなら、そのことですら書かれていません。

このことについてあまり深く考えないようにしますが、とはいえ、日本の威厳がなくなってきていると感じましたが、そう思うのは私だけでしょうか?

続いて、オバマ大統領が飛行機の機内で記者の質問に答えた内容がタイム誌に掲載されていました。その中でオバマ大統領は、

ここ数年アジアにおけるアメリカの立場が難しかった時期が続いていて、アジアが前進していく中でアメリカが忘れられていたようである。しかし、アジアの人々や首脳からは、アメリカの存在が必要だという声を聞いている。

そして、次に感じたのが、彼らは前進しているということ。韓国、中国、インド、と東南アジア、あと日本、彼らは皆競争が厳しくなっているということを認識していて、日々どうやって労働人口を教育し、インフラを整備し、新たなマーケットに参入するかを考えている。我々も競争で対抗できると信じているが、もう一歩力を入れ、努力する必要がある。

競争がいいか悪いかといえば、競争しないにこしたことはないですが、競争力のない国は忘れ去られてしまうことは歴史が示していますので、忘れ去られたくなければ競争するしか道がないと私は思っています。ということは、日本も「もう一歩力を入れ、努力する必要がある」と私も思います。

日本の第3四半期のGDP成長率が思いのほか良く、前期比0.9%成長、年率で3.9%の成長と予想を上回る成長となりました。主な要因は企業と個人の消費の拡大のようです。GDPの約60%を占める個人消費が、エコカー減税の終了前の駆け込み需要やタバコ増税前の駆け込み需要など一時的な要因によって、前期比1.1%伸びました。

成長の要因が駆け込み需要ということや失業率が高いことや円高などによって、この成長は第4四半期までは続かないと、アメリカABCの報道ではされています。また、時事通信には海江田万里経済財政担当相の話として、「10~12月期GDPがマイナス成長に陥るとの市場予測に関しては「そうならないよう一生懸命にやっている」と述べた」としている。

相変わらず、日本の景気は難しい状況にあるようです。

2010年11月10日水曜日

TPPから見るジャパン・ナッシングとヘリテージ財

ちょっと話題に乗り遅れた感がありましたのでこれまで書きませんでしたが、今朝「書いては?」とツイッターでネタ提供を頂きましたので、今日は今話題のTPPに関して書かせていただこうかと思います。

このブログでも何回か書かせていただきましたが、今、日本が経済的な極地に置かれている大きな要因の一つが競争力の低下だと思っています。厳密に言うと競争力のある経済と競争力のない経済に二分していると思います。その二つが相殺した結果、日本全体の経済は弱くなっているのだと思っています。

まず、競争力のある経済は主に輸出関連企業です、その理由は長年に渡って海外企業と戦ったことにより経験です。反対に競争力のない経済は日本国内をマーケットとしてきた内需型企業です、特に農業やサービス関連企業となります。

競争力の高い企業や業種は「開国」を望み、競争力の低い企業や業種は「鎖国」を望む。

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に関しては最近メディアで散々取り上げられていますのでご存じだと思いますが、簡単に言いますと「数カ国間で自由に貿易をする」というもの。

この協定に日本が参加すると、開国を望む人や企業にとっていいのですが、鎖国を望む人や企業にとって悪いことです。

そのTPPについてウィキペディアによると、「20065月にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4カ国加盟で発効した経済連携協定。加盟国間の経済制度、即ち、サービス、人の移動、基準認証などに於ける整合性を図り、高い水準の関税撤廃をめざしている」としています。

この様に、TPP2015年までに関税の完全撤廃を求めているため、日本だけでなく参加する国にある関税によって守られている企業や業種は痛むことになりますが、反対に今まで関税によって損をしていた企業や業種にとってはうれしいことになります。

さらにウィキペディアでは、「2010119日、菅内閣は関係国との間での経済連携強化に向け「国を開く」という観点から、農業分野、人の移動分野および規制制度改革分野において、適切な国内改革を先行的に推進すると閣議決定を行った。与野党でも賛否両論の中核である農業分野は関係大臣からなる「農業構造改革推進本部(仮称)」を設置し、20116月をめどに基本方針を決定する。さらに情報収集を進めながら対応していく必要があり、国内の環境整備を早急に進めるとともに、関係国との協議を始めるとしている」としています。

要するに、開国すると農業分野で特に痛みを伴うことになるので、20116月までにどうすればいいか考えようということのようです。でも来年11月にはTPPの交渉は終わる予定です。ということは、日本は来年6月にどうするか基本方針を決めて、5ヶ月間かけて10カ国以上の国と詳細について交渉をし、参加の有無を決めるそうです。

日本の政治家は玉虫色の決着を好みますが、今回の場合、交渉に与えられた時間が無いうえ、協定の趣旨が関税を撤廃して開国をするか、関税を維持して鎖国をするか、どちらかの選択筋しかないのです。

「ネックは主に農業問題だが、農業関係者も何が何でも反対というひとばかりではない。これを機会に、自立した農業を目指す機運も高まっている。戸別所得補償制度を上手に使えば自由化の風波を軽減し、農業の競争力強化も展望できるはずだ。

政府は菅首相を議長とする「農業構造改革推進本部」を設置し、来年6月をめどに農業再生の基本方針をまとめる。これは事実上TPP対策でもあり、その内容とタイミングがTPP参加のカギだ。必要な農業保護はしなければならず、それなりの予算措置は当然だ。しかし、かつてコメの関税化に際して6兆円もの予算をつけながら、農業土木に費消してしまった苦い経験がある。その愚を繰り返してはならない。

時間的余裕はあまりない。米国は来年11月にハワイで開かれるAPEC首脳会議で、TPP交渉の終結を宣言する意向だ。9カ国のうち1カ国でも反対すれば「参加」は認められない。そしてTPPを日本にとってメリットの多いものにしようと思えば、できるだけ早く参加してルール作りに加わる必要がある。そのためには国内調整を急がなければならない。「政治主導」の正念場だ。

私の家では当然コメを食べますが、買うときはオンライン通販で直接農家から買っています。オンラインでお米を売っている農家がどれだけいて、どれだけの人が買っているのか分かりませんが、少なくともそこにはマーケットがあり、アイディア次第でビジネスを拡張する余地がいくらでもあると思います。極端にいえば、関税が無くなることでオーストラリアからお米が入ってくるのであれば、オーストラリアへの輸出関税が無くなるのだから、日本の農家がオーストラリアの農家に勝る何かがあれば、オーストラリアにお米を輸出することができるわけです。

そう言う中でProject Syndicateに「江戸時代を夢見る日本」というGuy Sormanの記事で、猪瀬直樹副都知事の「新江戸時代論」というものを取り上げています。それは、減少する裕福な人口が伝統と再びつながり、ゼロ成長をするというもの。日本のことを非グローバライゼーション化と呼び、非現実的な夢としています。日本が江戸時代の夢から早く目覚めないと中国帝国の一部になりかねないと、警告を鳴らしています。

よく議論で、日本は世界と競争しなくてもいい、競争力が無くてもいい、と聞きます。これはこれで一つの考え方であり、まっとうな議論だとは思います。しかし、日本が競争したくなく・その気がなくても、世界は勝手に競争し、競争力を高めています。

この様な状況が続くと、競争力のある企業や業種が競争力のない企業が業種を食べさせていくことになります。社会保障と一緒です、もし政府が現状を維持するために税率を倍にしますと言ったらどうされますか?日本国内の競争力がある企業や国民はどんどん海外に出ていくと思います。そうなれば日本は益々弱くなり、ジャパン・パッシングどころかジャパン・ナッシングになりかねません。

今の日本の現状について、米国政府の政策決定に大きな影響力を持つとされるヘリテージ財団119日にリサーチペーパーとして発表していましたのでご紹介したいと思います。タイトルは「オバマ訪日で日本にあまり期待してもだめ」というもの。

-       APECによって東京の地域におけるリーダーシップを示すことや菅内閣の支持率暴落を食い止めるものと期待したが、その可能性は無くなった。
-       それよりも、民主党は臆病な外交政策が中国とロシアの冒険主義を勢いづかせてしまい、このことに対する批判にさらされている。
-       そして、民主党は日本の安全を保証していたアメリカを疎外してしまったことで日本は今、危険な海を漂流している。
-       民主党の経済政策もまた無能である。それは、オバマ政権が重要視するTPPに対して、民主党は参加すると発表出来ず、単に「さらに情報を集め、議論をし、参加するかしないか決める」とし、リーダーシップを示しているとは言い難い。
-       オバマ大統領は菅総理に対して北朝鮮や中国の脅威について話をし、安全保障に関する二国間同盟の重要性について認識させる必要がある。
-       ワシントンは日本にあまり期待しても仕方がない。日本が尖閣諸島で中国ともめていた時、アメリカは日本の安全保障を約束したにもかかわらず、民主党は中国のプレッシャーに屈したのである。
-       しかし、去年政権を取ってから荒々しかった外交政策も、最近少しずつそうではなくなり、そのひとつが前原外相となったことでより現実的な政策を進める可能性があることである。
-       民主党政権は少しずつアメリカとの関係を修復しようとし、正しいことを言うようになってきたが、沖縄の知事選挙が終わるまで具体的な動きをしないようである。
-       沖縄の海兵隊再編問題が解決しなかったからオバマ大統領と菅総理とのサミットのあとの記者会見で安全保障に関する共同声明が無かったのである。
-       今回のオバマ大統領のアジアツアーの中でもっとも何も期待できないのが日本への訪問である。
-       ただ、日米同盟は太平洋地域におけるアメリカの戦略にとって最も重要であるとともに、地域の安定にとっても重要であるため、オバマ大統領が日本のリーダーと連携するのは重要である。
-       アメリカの対中政策へのヘッジとして日本は最重要であり、オバマ大統領はこの解釈をおろそかにしてはいけない。

としていますが、なんともアメリカ政府にとって民主党政権はやりにくい相手であるということが見えてきます。

日本も早く現実路線に戻り、競争力を付け、威厳がある国に戻り、ジャパン・ナッシングとならないようにしてほしいと強くに思います。

2010年11月9日火曜日

越印豪米対中露で日は?

アメリカのアジア太平洋地域での活動が活発になっています。今のこの地域の状況を簡単に言うと、中国が領土と影響力を拡大しようとすることで反発が起き、それによって真空が生まれ、そこにアメリカが入ろうとしています。

「そして最近は中国が経済的に飛躍してきて、軍事力も強化する中で、半信半疑ながらも中国に近寄る国が増えていました。考え方としては「アジア太平洋地域の安全保障はアメリカが守るものではなく、中国も含めてみんなが協力して維持していくもの」というものでオーストラリア、タイ、インドネシア、フィリピン、日本(民主党政権になって特に)も含めてアメリカ寄りから中国に軸足をシフトしていたのです。

これは中国の狙いで、アメリカ軍存在を無くさない限り、いつまでたっても理想の影響力をアジア太平洋地域で発揮できなかったのです。しかし、今回の件で、中国が強硬姿勢を取ってしまったことで、中国に向かっていたアジア各国の軸足が再びアメリカに戻る可能性が高いと思います。

116日からオバマ大統領はインド、インドネシア、韓国、日本の4カ国を約1週間かけて訪問する予定。このことについて朝日新聞では「ホワイトハウス高官は「歴訪先がいずれも民主主義国なのは偶然ではない」と話す。対中外交の山場となる年明けの胡錦濤(フー・チンタオ)中国国家主席の公式訪米を前に、同盟国や新興国と「共通の価値観」に基づく連帯を示し、中国の覇権拡大を牽制するのが狙いだ。国家安全保障会議のベーダー・アジア上級部長は「中国の台頭は各国の関心事」とし、対中政策が話題になると語った、としています。

そしてクリントン国務長官とゲーツ国防長官もまた昨日まで10日かけてハワイを経由してベトナム、中国、カンボジア、マレーシア、パプアニューギニア、ニュージランドそしてオーストラリアを訪問。オーストラリアの新聞シドニーモーニングヘラルドには「中国が脅威であることを認めるラッド外相」にもあるように、アジア太平洋地域における中国の脅威について話し合ったことを認めている

この展開でもっとも好影響を受けているのがベトナムだと思います。ヒラリー・クリントンは4カ月の間に2回訪れていて、日本もまた10月末にはレアアースの共同開発などに合意しており、ベトナムの戦略的重要性が増してきています。
Washington Postで「ベトナムが中国に対抗する歴史的転換」とThe Diplomatで「なぜ中国は孤立しようとしているのか?」と今のベトナムの状況について面白い記事を発見しましたのでご紹介したいと思います。

まずワシントン・ポスト:
-       ベトナム軍事博物館で3週間前からアメリカとフランスとの戦争に関する資料や兵器などが展示されている。
-       それとともに1077年、1258年、14世紀、18世紀に起きた中国との戦争に関するものも展示されている。
-       中国が西側戦略者と同じ扱いにすることができたベトナムにとつて、心理的に大きな意味を持つものである。
-       それは反対に中国にとって大きな問題である。
-       中国の最近の威圧的姿勢の影響から、中国共産党はベトナム共産党とっての良きパートナーから長年の北の帝国になりつつある。
-       そして今、ベトナムは歴史転機として中国の脅威に対するヘッジとして、世界と仲良くなろうとしている。
-       そのひとつがアメリカである。
-       ベトナムの国防長官代理のNguyen Chi Vinhは「新しい友達ができることはいいことだ。それが昔の敵であるならば特にいいことだ」としている。
-       ある元高官は「アメリカは昔中国の脅威からベトナムで戦争をしたが、アメリカは今中国の脅威からベトナムと仲良くしようとしている」と言う。
-       作家のBao Ninhは「ベトナム軍の人間に聞いても中国よりアメリカが好きだと言うと思う」としている。
-       しかし、ベトナムは中国の気分を乱しすぎないよう、反中の新聞記事の掲載などを制限している。

ザ・ディプロマットでは:
-       ベトナムのNguyen Tan Dung首相はCam Ranh Bayにある港を再開し、外国の軍艦や潜水艦などにサービスを提供すると発表した。
-       尖閣諸島で中国と日本が口論しているが、これについて中国誌のGlobal Timesは前原外相のことを過激派とし、論説で「中国のこれから上昇は不可避なものであり、前原は日本をこの波に逆らおうとさせてはならない、もしそうなった場合には日本は耐え難い状況になりかねない」としている。
-       中国が日本を攻撃している間、ベトナムはレアアースの開発で難しい立場にある日本と提携することを発表した。
-       中国の強硬姿勢がアメリカをアジア太平洋地域により強く結び付けている。
-       明らかなのは、アジア太平洋地域の領土問題によって地域の結びつきを悪くしているのが日本のせいであるとする中国の考えは理由にはならない、もし尖閣諸島の問題で中国が孤立するのであれば、それは中国自身のせいある。

この様にベトナム、インド、オーストラリア、アメリカなどの国が対中国で結びつきを強くする一方で、中国はロシアとお結びつきを強化しているようです。

新華社通信では「中国ロシア、軍事的約束」とし、両国の軍幹部が北京で会談し、戦略的な提携を進めるとしています。

さらにAsiaNewsでは「太平洋優位性確保対日本ロシア中国協力」とし、北と南から日本を包囲しようとしているとしている。

このような状況で日本はというと、菅総理ないとする流出ビデオの犯人探し、挙句の果てには身内の田中真紀子から「首相は力量ない」始末。それでも菅総理「石にかじりついても頑張る」そうです。

そろそろ野党に慣れてきた自民党も足を引っ張るだけでなく、民主党とともに、日本の将来の「戦略」というものを本気で考えてもいい時期に差し掛かっているような気がします。

2010年11月5日金曜日

フーターズから日本のデフレを見る

本題の前に、今日は尖閣諸島の衝突船長のビデオがYouTubeに流れたということでニュースもツイッターは大盛り上がりです。私は波に乗り遅れたので何も呟きませんでしたが海上保安庁、政府の人間と国会議員数名しか見たことのないビデオが流出するのだから、情報社会ってすごいなぁ、って感心しました。そして、民主党・政府の情報管理(能力の無さ)ってすごいなぁ、って感心しました。

そして次に考えたのが、そこまでひどくはないだろうと思い、もしかしたら民主党・政府がYouTubeにアップしたのかなぁ?って陰謀説目いた考えをしましたが、でも、まぁ、民主党がそんなに器用ではないか、もしそんなに器用ならこんな問題になっていないか、とそんな余計ことを考えるのをやめました。

私が思うに、民主党・政府は野党にいるときに中国を読み間違えてしまったのかなぁ、と思っています。と言うのも戦後50年間、日本は自民党とアメリカと手を結んで実質支配されてきたのですが、民主党は政権を取るためにはアメリカの対極(Counter Balance)を探す必要があった。中国も同じく自民党の対極を探していたので、お互いに好都合。その当時の民主党は野党だったから中国もいい顔をしていた・できたのでしょう。

でも、民主党が政権を取って空想の話が現実の政治(Realpolitik)になったとき、野党民主党(空想)と与党民主党(現実)と付き合い方を変える必要になった、と思っています。

そのため、民主党は「あんなに私のことを愛してくれたじゃないか!」と中国に対していい、中国は「何のことを言っているの?あなたはただのダシだったのよ」と突き放す。民主党とすると結婚詐欺に会った気持なのかもしれません。中国からすると、もう少し骨のある男と結婚したつもりだったのかもしれません。

まぁ、いずれにしましても大人の世界・政治の世界は良く分かりません。

では、本題に。

最近、東京の赤坂見附にフーターズができました。アメリカの店舗には行ったことがあったのですが、友達の間でも話題で、ニュースになったとたんメールが行きかっていました。まだ日本のお店には行っていないので、少し空いてきたら行ってみようと思います。今は相当混んでいるようです。

でも、このフーターズの日本進出がデフレの象徴だとするブルームバーグで見つけましたのでご紹介します。

-       今までの日本では、女性はプラダ、グッチ、ヴィトンで買い物をしていた。
-       男性は2万円のネクタイを買い、20万使って銀座のクラブに通っていた。
-       日銀がどんなにお金を日本経済につぎ込んでもデフレが進んでいる。
-       その理由は、国民の日本の将来に対する信頼感の無さである。
-       日本の政治がその大きな理由の一つである。
-       数カ月に一度に総理大臣が変わり、国会では生活水準の維持のことより、増税のことばかりを議論している。
-       現在の日本の状況を良く表しているのが、日本で一番注目している会社が安い洋服を販売するファーストリテーリングである。
-       昔だったらウォークマンやハイテク機器などだったのだから、落ちたものである。
-       昔だったらシャネル、D&Gだったが、今ではH&M、フォエバー21IKEAなのだから、落ちたものである。
-       水商売もバブル期なら一人20万円を銀座や六本木で使っていたので、いまではフォーターズとなったのである。
-       将来に対する信頼感の無さから出生率が下がっている。
-       海外での影響力も下がり、中国の漁船がぶつかって中国が文句を言ってくれば、すぐさま日本は引き下がる。
-       そして今度はロシアが便乗してきた。
-       後はインドが何かしてくれば、アジア3連勝。
-       日本は死にそうな経済を何とかしないといけない、借金がGDP200%、ゼロ金利、円高と言うことで、言うのは簡単だが。
-       10年後にデフレが改善していると誰も思っていないからデフレが進行しているのである。
-       だから、今までお金を使っていた人がお金を使わなくなっている。
-       だから、政治家や企業のトップや投資家は一杯必要なのである。
-       フーターズで一杯、いいかも。

フーターズのメニュ、それほど安くない。バーガーが1700円、ドリンクを入れたら2300円。ふーん、デフレまっただ中の私からすると、高いかも?

2010年9月27日月曜日

(続・続)尖閣諸島と中国との関係:日本の意義

数週間前の為替介入の話のときと一緒で、尖閣諸島の話を書いて、ブログに掲載するのはそろそろ飽きたのですが、この問題は為替問題よりだいぶん長く続きそうです。まず、近々菅内閣の世論調査・支持率が発表されると思いますが、間違いなく下がっているでしょう。そして、追突→釈放船長が中国の軍艦でも引き連れて尖閣諸島に舞い戻ってきた日にはということで、この話題にはネタが尽きないと思いますので、しばらく続きそうです。

テレビなどでニュースを見ていますと「弱腰外交」などと、当然ですが、散々批判されている菅内閣です。右翼的な発言は各種ツイッターやブログで散々書かれていますので、ここで書いても仕方がないので控えます。

このブログでは常に冷静に考えることを掟にしていますので、今日も冷静に行きます!


ニュースでは日本経済が人質にされたことで政府が弱腰になったと言っています。確かに、感情では中国けしからんと思いたい・言いたいところですが、もしこのまま中国とモメて経済に影響を与え、国民一人当たりの所得が10%減ります、と、実際に懐に影響を与えますと、それはそれで困ったことになります。美味しいところ取りはなかなか難しいものです。

こうやって考えますと日本は、経済的には中国の植民地で、安全保障的にはアメリカの植民地となっている感じがします。まぁ、この様に書くと怒る人もいるかと思いますが、ここはひとつ冷静に続けます。

安全保障的にはアメリカの植民地というのは、憲法改正や防衛費の大幅な拡大をしない限りアメリカに頼らざるおえないことは多くの日本国民は理解していると思うのでこれ以上言わないようにします。

経済的には中国の植民地というのは今のところ事実だと思っています。少なくとも中国の恫喝に屈しないと、経済的にみて短期的には成り立たないのは事実であり・仕方ないと思います。でも、民主党の考えと違うところは、短期的には中国に屈しないといけないかもしれませんが、長期的なビジョンを持っているのであれば屈する必要は全くなかったと思います。

むしろ、今回民主党が中国に屈したことで中国に必要な変革を長引かせてしまったのではないかと懸念します。

921日のブログでも記載致しましたが、中国は民族、地政学的な不利、インフレと富の偏り、共産党など多くの問題を抱えていて、中国共産党は経済の急成長と対外に屈しない姿勢を常に見せないと政権を維持できないのです。経済の急成長と対外に屈しない姿勢は中国にとって必要不可欠だと思っています。でも

経済の急成長:なぜ中国が毎年突出したGDPの成長率を維持できるのか、それは誰も住まない街をとりあえず作り、さらには作ったものはすぐに取り壊し新しいものを作る、この様なことで、世界のコンクリートの40%を消費して、20億㎡のビルを毎年新たに作り出しているのです。どう考えてもこの様な状況で長期にわたって経済を維持するのは不可能です。

対外に屈しない姿勢:今回の件で、中国共産党は中国国民に対して「我々はすごいのである、日本を跪かせ、いいなりにできるのである」と言えちゃうのです。もし反対に日本が強気に出ていれば、中国国民が「中国共産党ってしょぼいなぁ」と思っていたかもしれなく、そうなると、共産党の政権維持が難しくなっていたかもしれないのです。

民主党が今回短期的・短絡的なビジョンで日本の将来を考えてしまったことで、どうせ長期的には維持できない経済と政権を助けてしまったものだと私は考えています。

2010年9月24日金曜日

(続)尖閣諸島と中国との関係:アメリカの意義

皆様もご存じのように日本と中国は戦争ではないにしろ、バトルをしていますが、その間アメリカはどうしているのか。

まず、昨日前原外務大臣がクリントン国務長官と会談し、尖閣諸島は日米安保条約に入るとアメリカに確認したとしています。そして、バイデン副大統領が先日インタビューで日米同盟の重要性について言及していました。さらに、昨日菅総理と会談したオバマ大統領が日米同盟はアジアとして世界の安全保障の基盤であるとし、その重要性について言及しています。

まぁ、これで一つアメリカが日本側に(当然)表向きに付いていることが示せて一安心です。が、この裏でどういう話をしたのかも不安でもあります。日米間でいくつか問題を抱えています、例えば、牛肉問題、日本為替介入、普天間問題、北朝鮮問題、など。これらの問題に対して日本政府はどこを・どこまで妥協する・できるのか見ていきたいと思います。

今朝の見出しに、読売新聞「輸入牛肉の月齢制限見直し検討…前原外相」とありましたが、アメリカのメディアにはまだ表立ってこの様な記事は掲載されていませんが、ここ1~2日の間に出てくると思いますので、またアップデートします。

米国下院の科学技術委員会で昨日「H.R. 6160, the Rare Earths and Critical Materials Revitalization Act of 2010」という法案が成立しました。これは、レアメタルを貯蔵していくための法案です(またの名を「日本みたいにならないための法案」)。この委員会の議長である民主党バート・ゴードンは「中国の好意にわれわれの経済と国の安全保障を賭けるのは愚かである」と。ちなみに今日の読売新聞にも「中国、レアアース対日輸出停止を通告」とありますが、日本国としてこのような事態を想定した対策は取っていたのでしょうか?

ということで本題ですが、今回の一連の件(船長逮捕、パンダ死亡、レアアース輸出禁止、日本企業社員逮捕などなど)で日本、中国、アメリカ、そしてアジア全体に与えたもっとも大きな影響は、中国のアジア太平洋地域における影響力が低下する可能性だと考えています。

アジア太平洋地域のパワーバランスですが、冷戦下では対ソ連がアジア太平洋地域の安全保障の焦点でした。地域としては日本、フィリピン、インドネシア、タイなどの国は特に重要な拠点とされ、ソ連の核と占領に対する防衛が基礎になっていました。

冷戦後は、ロシアの影響力が低下し、フィリピン、インドネシア、タイなどでは大幅にアメリカ軍のプレゼンスが削減されました。日本でもアメリカ軍駐留そしてアメリカの存在そのものの意義が問われていました。

そして最近は中国が経済的に飛躍してきて、軍事力も強化する中で、半信半疑ながらも中国に近寄る国が増えていました。考え方としては「アジア太平洋地域の安全保障はアメリカが守るものではなく、中国も含めてみんなが協力して維持していくもの」というものでオーストラリア、タイ、インドネシア、フィリピン、日本(民主党政権になって特に)も含めてアメリカ寄りから中国に軸足をシフトしていたのです。

これは中国の狙いで、アメリカ軍存在を無くさない限り、いつまでたっても理想の影響力をアジア太平洋地域で発揮できなかったのです。しかし、今回の件で、中国が強硬姿勢を取ってしまったことで、中国に向かっていたアジア各国の軸足が再びアメリカに戻る可能性が高いと思います。

アメリカからすると、中国があまりにも強くなりすぎても困る(ソ連)、しかし、孤立して世界の一員としての役割を果たさなくなっても困る(北朝鮮)。今回の一件でどのような将来になるかはわかりませんが、アジア太平洋地域のパワーバランスを日本、アメリカ、アジア各国がどのようにして平和的な将来を模索していくが重要となることは明らかだと思います。

こういう中でも株価と人間の欲というのは正直で、今回の日中の一連の件以降、アメリカの軍事銘柄の株価に好影響を与えています、例えばレイセオン、ノースロップ・グラマン、ロッキード・マーティン。

2010年9月21日火曜日

尖閣諸島と中国との関係:甘えたガキはろくな大人になりません

ここ最近ブログの更新を怠って申し訳ありませんでした。私はいま、普段、ゴルフスクールに通いながらゴルフを何とかうまくできるようになろうとしているのと、それと同時に会社を設立しようとしております。ゴルフスクールは週に2~3回通っています。でもここ数日ビジネスのほうで忙しくしておりましたので、更新が遅れてしまいました。

ここ数日の話題と言えば中国、97日に中国の漁師さんが尖閣諸島付近の日本海域で日本の海上自衛隊の船にぶつかったことによって日中関係が悪化していることしょうか。

日中関係が悪化することは誰にとっても、特に日本にとってディメリットな話ではあるのですが、だからと言って日本がさじを加えて「あぁそうですかと」と言うべくでもないと思っています。駄々っ子が買い物に行く度に「おかぁさんこれ買って!」と言って毎回買っていたらきりがないのと一緒で、どうしょうもない大人になってしまう前に、どこかで怒ってけじめをつける必要があると思います。

日本は明治維新以降、世界の大国の一つとなり、近代歴史では少なくともアジアで1番の国家にもっとも長くいることは間違いないのです。そういう中で、この2~3年でやっと大きな国となった中国と喧嘩をしてもしょうがないのです。私にも8歳年下の弟がいますが、ケンカなど一度もしたことありません。お母さんや年上の兄と一緒で、大らかな気持ちで接して、時には厳しく接する、そう言った対応が必要だと思います。

中国の立場としてもこの様な強硬な姿勢をとることに対してはある程度理解しています。そうせざるを得ないと言うのが本音でしょう。と言うのも、前にもブログで記載しましたが中国と言う国は大変不安定です、民族問題、地政学的な不利、インフレ、富の偏り、共産国家など、一歩間違えると共産党は一瞬でなくなっちゃう可能性だってあると思います。

民族問題:ウィキペディアによると中国には55の少数民族があるそうです。中でも有名なのが、チベット、ウィグル、満州族でしょうか。多数派の漢民族を代わりになろうとする民族はいくらでもいるのです。

地政学的な不利:George Friedmanが書いた「100年予想」という本があるのですが、この中で、常に中国で栄えるのは上海、天津、北京などの海側の都市であり、内陸部は常に貧しいく、内乱はいつも内陸で起こり全土に広がった、とする。また、中国の国土は強豪国に囲まれている、北のロシア、東の日本、南のインド、西の山脈、いわゆる八方ふさがりである、としている。



インフレと富の偏り:経済問題が大きな内政問題を引き起こすきっかけとなる可能性が高いです。最近の中国はインフレ率が高く、所得の上昇率よりインフレ率のほうが高いのです。また、富の偏りはすさまじいものがあります。内陸部は貧しいですし、教育レベルも低く、情報量も少ないので、中央政府にとってまだ統治しやすいです。しかし、都会の人々は教育レベルの高い人も多く、情報量も多いので、格差が生まれて不満が高まってきて、中央政府としては統治しにくい状況にあります。

共産党:そして最後の問題と言えば共産党です。何でもそうですが、うまくいっている時は誰も文句を言いません。でも悪い思いをする人が増えてくるとだんだん立場が追いやられてきます。中国も例外ではありません。いつまでも右肩上がりとは行きません。中国は民主主義を経験したことがないのです。共産党が万が一なくなったとしたらそれはさぞかし痛いことになると思います。

こういう状況の中で、どこの政府もそうですが共産国家に多く、今回中国がやっているのが愛国心を高める戦略です。数年に一度やっていることなのですが、大都市で不満がたまり始めると、日本をやり玉に挙げて愛国心に火をつけるのです。その火によって出る煙で国民の目をくらましているのです。それが今回の尖閣諸島に対する抗議です。

さて、尖閣諸島ですが要するにタダの岩です。1885年に日本が正式に尖閣諸島を日本の領土と主張しました。まぁ、ただの岩なので、価値など誰も深く考えていなかったのです。そして沖縄の琉球諸島としての位置づけで統治されました。

例えばこのウィキペディアに掲載されている地図1969年に中国政府が作成したこの地図には尖閣群島と記載されています。中国の呼び名の魚釣島群島とは記載されていないのです。


敗戦後、日本はアメリカに降伏して、その時沖縄・琉球諸島はアメリカの統治下におかれました、ご存じのとおりです。ということは、沖縄の一部とされた尖閣諸島もアメリカの統治下になったわけです。そして、1972年に沖縄は日本に返還されました。それと同時に尖閣諸島も日本に返還されたのです。日米安保条約ではアメリカに対日防衛義務があり、それには尖閣諸島も含まれます。

そして時が進んで、1990年後半になりタダの岩がだんだん化けてきたのです。よく見て見ると近くには天然資源がいっぱい海の底に眠っていることがわかったのです。「あれ?」ってことに中国もなり、ちょうどそのころから中国も経済が発展し、海軍も強くなってきたので、「取り戻すか?」となったのです。そのころ日本も弱っていましたし、小泉純一郎が総理だったので、ちょうどタイミングが合っていたと考えられます。

いま中国としてみると一石二鳥の大チャンスなのです、資源も取れるし、国家主義・愛国心を高めて共産党に対する不満を取り除ける大チャンス。どうせ日本は弱っているのだから抵抗してこないだろうと、抵抗してきたとしても2~3回脅しでもすれば、すぐすり寄ってくるだろうと思われているのだと思います。

でも日本はここで、お母さんや8歳年上の兄のようになって、強く叱ってあげないといけないのです。甘えたガキはろくな大人になりませんから。

New York Times尖閣諸島について
Washington Post日中関係
Time Magazine二重を見る

2010年9月15日水曜日

民主党代表選、菅直人勝利に対する海外の反応→為替介入

さて、皆様もご存じのとおり、今日の午後、菅直人が民主党代表選に勝利しました。私個人の正直な感想としましては、「あぁ~、終わってくれてよかった」って感じです。2~3週間もの間、菅直人は総理として、閣僚は大臣としての仕事を一応していたでしょうが、それどころではなかったと思いますので、やっと本当の仕事をしてくれるであろうとのことで、ひとまず安心というところです。

ただ、以前のブログポストにも書きましたとおり、日本の将来のことを考えると今必要なのは小沢一郎のような、言い方悪いですが、破壊屋・ブルドーザーみたいな人、リーダーシップと実行力のある人だと思います。小沢一郎が壊して行った道を切れに修復して行くのが菅直人みたいな人だと考えています。

ただ、まぁ、菅首相となった以上は、菅直人に期待するしかないですね。ここで期待したいのが、今回の選挙で勝ったことで、党内や特に官僚との間の関係が力が強まり、それによって以前よりは物事を推し進められるリーダーとなってくれることです。あっ、でも参議院で過半数を割っていたことを忘れていました!

やっぱりどう冷静になって菅直人のことを考えても、シーダーシップがあって、対官僚を強引に推し進められるとは到底思えず、参議院の過半数はどうにもならない、こうなると、私は1年以内に解散に追い込まれるのではないかと思いますが

昨日も、当選直後に円高が進行し、市場から「どうせ何もしないだろう」と言われているようなものです。「もし」とか「たら」の話をしても仕方ありませんが、もし小沢一郎が勝っていたら円安に進んでいたと思います。昨日も書かせて頂きましたが、今日少なくとも明日までに円高対策を政府が発表しなければ1週間以内に1ドル80円の可能性が高いと思います。いま市場はとりあえず待っている状況です。

さて、菅直人の勝利に対する海外の反応ですが、ポイントであげますと:
-       菅直人には明確な経済成長プランがない。
-       特に円高に対する明確なプランもなければ意欲さえ感じない。
-       円高に対して財務省は介入を支持するかもしれないが、外務省がアメリカに確認をしないといけないとし、当然アメリカそれに反対をする。
-       民主党の次の危機はいつ来るか。


ちょうどいま書いているときに円介入のニュースが入ってきました。1ドル82.90を推移していた円が一気に84.20以上まで戻しました。さて、これからアメリカがどのように反応するか、お伺いをたてたのか、それとも単独で突っ込んだのか、見ものです。

それによって円安がいつまで続くか見極められると思います。

そして、これによって韓国、台湾、中国などみんなが我先にと自国通貨を安くしていくか。

私個人としては為替の介入は反対で、円安を望むのであれば量的緩和・円を印刷機で一杯刷ってばら撒いて価値を落とす方がベターだと思っていますが。