昨晩のニューヨークのダウ平均は634ドル下落しました。これは1896年にダウ平均が始まって以来、115年という長い歴史の中で史上6番目の下げ幅だったのです。
そしてこの1週間の下げ幅は2008年以来の下げ幅になりました。この一週間のチャートが下記となります。
先週の金曜日の時点で売られ過ぎと言われていた中で昨晩の下落なので、相当の痛手を負った人たちがいたのではないかと思います。
このブログでも以前から量的緩和について記載していますが、今回もまた量的緩和を発表するにふさわしい状況だと言えます。明日FRBが会合を開きますので、量的緩和第3弾を発表する可能性があります。
世界の経済がここまでの不透明感に陥ってしまった理由はと言うと、2008年のリーマンショック以降、先進国は経済の失速の穴埋めをしようと大量の国債を発行したことによる借金問題、その借金があるために将来同様の事態がおこっても実弾が無いのではないかという心配が一つの要因だと言えます。
その「将来の同様な事態」の候補としてあがっているのがスペインやイタリアの金利の上昇や中国の景気失速などなどです。
Foreign Policyという雑誌のインタビューでニューヨーク大学の経済学者のNouriel Roubiniは二番底の可能性が高くなったとしていて、その理由として3年前に比べて先進国の借金が膨らんだうえに、増税や緊縮財政を進められる政治状況にないため、今後取れる政策の幅が限定されているとしています。
このような状況なので、投資家は安全を求めて米ドルより「より悪くない」と思われている日本円買いに走っているのですが、日本の場合、借金を保有しているのは日本人とは言え、GDPの220%の借金の日本と100%のアメリカ、それから4年の間に4人の総理大臣と8人の財務大臣の日本とそれぞれ2人ずつのアメリカ、どっちの方がより信用できるのか…
その多額の借金のせいで格付け会社のS&Pによってアメリカ国債の格付けが最高のAAAからAA+で格下げされました。これによってより一層「将来」に対する不安が拡大したため、週末にはG7財務大臣会合を開いたり、各国の首脳がアメリカに対する揺るぎない信頼を発表したりしました。でも、国内の政治家が漁船の船長をどうすればいいのかあたふたしていたのに、電話会議一本で世界中の政治家が一律に米ドルや国債に対する「信頼」を発表するとなると、「本当」に信頼できるのか疑問が湧きます。
今後日本に限らず世界各国ができることは、今までと同じようにお金を印刷するか、借金をするか、税金で吸い上げるかしか方法が無いわけなのですが、この手法自体が今の状況を作ったと言えます。困ったことに、何もやらなければ世界経済はより悪くなりますが、従来通りのことをやっても良くはならないという、なんとも矛盾した状況に立たされているように思います。
このような不安な状況の中で、ものすごい量のお金が安全を求めて世界をさまよっています。たどり着く場所として日本円であったり、金であったりするのですが、このような状況が続く限りは円が強くなり、金の値上がりも続くと考えられます。
日本でもそうであるように、どの国でも変化を嫌い、現状維持をしたいと考えるものです、それがインフレやデフォルトや借金を山積みにしてでも、どんな方法であっても。このよう状況であれば誰もが不安になると思います。その結果が上記のチャートに表されているのです。
2011年8月9日火曜日
2011年8月5日金曜日
久しぶりの更新:円高
久しぶりのブログ更新となります。3月11日の震災以来更新しようと思ってはいたのですが、その気持ちにはなれず1ヶ月が過ぎ、4月中旬には新たなビジネスを始めることとなったことで忙しくなり、半年近く更新を怠ってしまうこととなってしまいました。ここにきてビジネス立ち上げも一段落しましたので更新しようと考えました。
まず始めに、いろいろな方から「更新しないの?」ってお便りをいただきましたので皆様にはお詫びします。これから徐々に更新頻度をあげて行きたいと思っておりますので、これからもよろしくお願い致します。
さて、まずこの半年間の私ですが、3月11日から約1ヶ月間はだいたいの人と同じように、時間が止まったかのように時が進んでいきましたが、4月中旬にとある海外の人と知り合った結果から営業代行のビジネスを開始することとなりました。その準備に7月一杯かかってしまいました、やっと今週から一段落となりました。
一言で営業代行と言っても、リアルな営業、オンラインの営業、そしてコールセンターの営業の3つの要素を兼ね備えたビジネスを目指しております。さらに、ただ営業活動をするだけでなく、マーケティングや顧客管理(CRM)なども含めて、総合的に商品やサービスの販売を目指すというもので、国内だけでなく海外のメーカーなどのお客さまもターゲットに、今後展開して行きたいと思っております。
その最初の商材として販売を開始したのが「ベストウォーター」というドイツ製の逆浸透膜浄水器です。詳しくはこちらのランディングページをご覧いただければと思います→http://www.bestwater-japan.com。現在ホームページの制作を進めておりますので出来上がりましたら改めてご報告致します。
さてさて、本題の経済ですが、昨日の午前中に日銀が4.5兆円という過去最大規模の円売りで単独介入して7月中旬以降ずっと80円を割り込んで、最近では76〜77円代を推移していた円が80円に戻りました。しかし、今日また80円を割り込んでしまい、4.5兆円は焼き石に水という感じになってきました。まぁ、でもそれもそうだよねぇ〜って感じが私にはします。(ましてや、日銀にいらっしゃる頭のいい方々はそんなことは百も承知でしょうけど、無駄でもやらないといけないのでしょう、きっと。)
というのも、昨年からお伝えしていましたが、そもそも日本人から見ると円高かも知れませんが、世界から見るとドル安な訳で、ドル安をどうにかしないと円高はどうにもならない訳です。だから、4.5兆円をアメリカにあげて「これを使って景気付けでもしてください」とでも言った方が円高に効果があるのではないかと思ってしまいます。
もしくは、円高で輸出企業が大変だということなので、社内のリソースを使って「どうすればアメリカの景気を良くできるか委員会」を作って景気底上げ策を提案すれば、アメリカの景気が良くなって輸出が増える上に円安にもなる、という一石二鳥になります。
上記は大げさな表現をしましたが、事実、円高をどうにかするためにはドル安をどうにかしないといけない訳で、ドルを強くするためにはアメリカの景気が回復しないといけないのです。でもそのアメリカの景気はというと、やれ二番底、やれ不景気だ、やれ恐慌だ、という見出しで最近の新聞はにぎわい、株も下落の一途をたどっています。
2008年にリーマンがふっ飛んで世界の景気がおかしくなってから欧米の対応はと言うと、お金を印刷して穴埋めをするという、日本が90年代に行ってきたことをよりスピーディにやっているだけだと思っています。あって言う間にやった、量的緩和第1弾(QE)と第2弾(QE2)、そして今後経済界が期待している第3弾(QE3)と日本がやったことをそのままアメリカが真似ていると言っても過言ではないのです。ということは欧米の景気は良くなっているかのように見えるものの、お金を印刷してその場しのぎで補填をしているだけで、根本的には何も変わっていないのです。同じことをワシントンポストのスティーブン・パールスタインが言っています。
そうしますと、円高・ドル安はというと… はい、何も変わらないのです。
まず始めに、いろいろな方から「更新しないの?」ってお便りをいただきましたので皆様にはお詫びします。これから徐々に更新頻度をあげて行きたいと思っておりますので、これからもよろしくお願い致します。
さて、まずこの半年間の私ですが、3月11日から約1ヶ月間はだいたいの人と同じように、時間が止まったかのように時が進んでいきましたが、4月中旬にとある海外の人と知り合った結果から営業代行のビジネスを開始することとなりました。その準備に7月一杯かかってしまいました、やっと今週から一段落となりました。
一言で営業代行と言っても、リアルな営業、オンラインの営業、そしてコールセンターの営業の3つの要素を兼ね備えたビジネスを目指しております。さらに、ただ営業活動をするだけでなく、マーケティングや顧客管理(CRM)なども含めて、総合的に商品やサービスの販売を目指すというもので、国内だけでなく海外のメーカーなどのお客さまもターゲットに、今後展開して行きたいと思っております。
その最初の商材として販売を開始したのが「ベストウォーター」というドイツ製の逆浸透膜浄水器です。詳しくはこちらのランディングページをご覧いただければと思います→http://www.bestwater-japan.com。現在ホームページの制作を進めておりますので出来上がりましたら改めてご報告致します。
さてさて、本題の経済ですが、昨日の午前中に日銀が4.5兆円という過去最大規模の円売りで単独介入して7月中旬以降ずっと80円を割り込んで、最近では76〜77円代を推移していた円が80円に戻りました。しかし、今日また80円を割り込んでしまい、4.5兆円は焼き石に水という感じになってきました。まぁ、でもそれもそうだよねぇ〜って感じが私にはします。(ましてや、日銀にいらっしゃる頭のいい方々はそんなことは百も承知でしょうけど、無駄でもやらないといけないのでしょう、きっと。)
というのも、昨年からお伝えしていましたが、そもそも日本人から見ると円高かも知れませんが、世界から見るとドル安な訳で、ドル安をどうにかしないと円高はどうにもならない訳です。だから、4.5兆円をアメリカにあげて「これを使って景気付けでもしてください」とでも言った方が円高に効果があるのではないかと思ってしまいます。
もしくは、円高で輸出企業が大変だということなので、社内のリソースを使って「どうすればアメリカの景気を良くできるか委員会」を作って景気底上げ策を提案すれば、アメリカの景気が良くなって輸出が増える上に円安にもなる、という一石二鳥になります。
上記は大げさな表現をしましたが、事実、円高をどうにかするためにはドル安をどうにかしないといけない訳で、ドルを強くするためにはアメリカの景気が回復しないといけないのです。でもそのアメリカの景気はというと、やれ二番底、やれ不景気だ、やれ恐慌だ、という見出しで最近の新聞はにぎわい、株も下落の一途をたどっています。
2008年にリーマンがふっ飛んで世界の景気がおかしくなってから欧米の対応はと言うと、お金を印刷して穴埋めをするという、日本が90年代に行ってきたことをよりスピーディにやっているだけだと思っています。あって言う間にやった、量的緩和第1弾(QE)と第2弾(QE2)、そして今後経済界が期待している第3弾(QE3)と日本がやったことをそのままアメリカが真似ていると言っても過言ではないのです。ということは欧米の景気は良くなっているかのように見えるものの、お金を印刷してその場しのぎで補填をしているだけで、根本的には何も変わっていないのです。同じことをワシントンポストのスティーブン・パールスタインが言っています。
そうしますと、円高・ドル安はというと… はい、何も変わらないのです。
2011年3月1日火曜日
見直されはじめた日本
花粉の季節が到来しました。本当にどうにかしてほしいと思います。杉をなぜ植えたんだぁ!と叫びたくなります。そこで調べてみたら、戦後、建設用木材が必要だからということで大量に植えられた杉やヒノキらしいのです。これが日本ではなく、訴訟大国アメリカでしたら集団訴訟で国が訴えられているのではないかと思います、ほんと、エリン・ブロコビッチの世界です。不幸中の幸いなのか、いい思いをしているのは製薬会社で働く花粉症ではない人と花粉がない海外で働く人たちだけではないでしょうか。まったく。
グチはこれくらいにしておきます。
さて、ここ1週間、気になるニュースとしましては、石油やコモディティなどの価格上昇、表に出始めたデモを統制しようとする中国政府、もうすぐ終わりそうなカダフィ政権と、やはりニュージーランドの地震でしょうか。
ニュージーランド
まず、ニュージーランドで亡くなられた方々やその家族にはご冥福をお祈りしたいと思います。まだ発見されていない方も多くいますので1日でも早く見つかることを願っています。
リビア
続きましては、カダフィ政権がそろそろ終わろうとしています。ロッカビー上空で1988年にパンアメリカン航空103便の爆破・墜落を指導したとされるカダフィ大佐。これによってその後のリビアは経済制裁などによって国際的に孤立していましたが、2003年以降、核放棄や103便の爆破責任を認めて賠償を遺族に支払ったことで2006年にアメリカと国交が正常化しました。その後、西側諸国との関係が次第に正常化して、カダフィはアラブのヒーロー的に西側ではもてはやされていました。自国民を空爆するような男をヒーローともてはやした西側の責任はあっても、取られることはないでしょう。
そういう中で、ウォールストリートジャーナルには、そのカダフィ大佐の看護士兼愛人のGalyna Kolotnytska(何て読んだらいいのか検討もつかないので、そのまま)がリビアから脱出したとあります(写真下記)。このほかにも専属パイロットなども脱出したとのことで、沈んでいく船からどんどん逃げ出しているようで、政権の日数も限られていると伝えられています。
なぜ中東を中心にこのような事態になっているのか、その理由のひとつが物価と失業率の上昇とされています。最近このブログでは世界の物価上昇について記載していますが、なぜそうなっているのか、その理由としてあがられるのは、
1. サブプライム問題以降アメリカの金融機関に大量の不良債権が残る
2. これにより貸し渋りが起こり、景気が低迷
3. 金融機関にお金があればバランスシートが正常化するとのことで、量的緩和(QE2)で大量にドルが印刷
4. そうするとドルが安くなる
5. これに負けまいと世界各国でお金が印刷
6. その影響によって世界はじゃぶじゃぶにお金に浸される
7. 余ってお金は投機に走る
8. 石油やコモディティなどである
9. 需要が高まったことで、提供側は値段をつり上げるか、今は売らず、将来価格がもっと上昇してから売ろうとし
10. 石油やコモディティなどの供給が減る
11. ますます値段が上がる
12. 平均所得の低い国や地位の人はものが買えず、不平不満が積もる
13. チュニジア、エジプト、リビアのようになる
マネーサプライ
どれだけのお金が流通しているのか、増えたのか、下記のグラフをご覧頂くと一目瞭然だと思います。それぞれの国によって時間軸が異なりますが、左上のアメリカ、右上の中国、続いてヨーロッパ、日本、英国、インドのM2/M3のマネーサプライをグラフ化しています。
マーク・ファーバー
Marc Faber Limitedの創業者・社長で投資アナリスト・投資アドバイザーのマーク・ファーバーが今の経済状況について下記YouTubeの中で説明しています。
要約しますと:
・ 我々は絶望的な状況にある
・ 今のブームは作り上げられたものであり、長期的に維持できるものではない
・ そのうち景気は悪くなり、お金をもっと印刷することになる
・ その結果インフレになり、景気が悪化することになり、いわゆるスタグフレーションである
・ このような状況になると国は戦争をすることになり、デリバティブやマーケットなどすべてがクラッシュする
・ コンピュータがクラッシュすると再起動が必要なように、世界も再起動が必要になる
・ このような危機的状況が訪れようとしている時、不動産、株、債券、現金、貴金属など何に投資をすればいいのか、それは分散することです
・ ここ100年のドイツを見ると国債を持っていた人たちは、第一次世界大戦、ハイパーインフレ、第二次世界大戦と3回紙くずになっている
・ 個人的には株の方がいい投資であると思う、それは株だと会社の一部を手に入れる訳で、債券で会社に金を貸すこと、特に国に金を貸すことよりは株の方がいいと思う
と、かなり悲願的な意見になっています。世界がこの先良いのか悪いのか、アメリカが良いのか悪いのか、株が良いのか悪いのか、債券が良いのか悪いのか、は私にはわかりませんが、ファーバーの話しやマネーサプライのグラフを見ていると、キャッシュが勝つとは思いにくいです。
さて、調子に乗っている間にたくさん書こうと思います。
見直され始めている日本?
続きましては日本についてです。フィナンシャルタイムズに「日本に投資すべき理由」と題した記事がありましたので、ご紹介したいと思います。ここ最近、アメリカ、オーストラリア、インドネシア、ブラジルなどの株が上昇している割に日本株はついて行っていないと言われていました。日本株以外が高くなってしまったため、割安株目当てに国外の投資家が日本株を買い始めていると言われ、先日東証からこれを裏付けるデータが発表されていました。
そういう中でフィナンシャルタイムズの記事には:
・ 中央銀行が金融の蛇口を開けてから世界中の資産の価格が上昇している
・ ただ、長期の投資家からすると割安株が少なくなって来ている状況である
・ 苦し紛れのあまり、ファンドマネージャーは長らくトレンドから外れている日本株に目を向け始めている
・ 彼らは無駄な努力をしているのであろうか?
・ 20年近くデフレが続くと思われている日本だが、実際に始まったのは1999年からである、しかもデフレになってからも経済成長は崩壊しなかったのである
・ OECDのキャプタあたりのGDP成長率を見ると、2008年までの10年の間、日本は若干アメリカに劣っているだけで、ここ5年で見ると若干アメリカを上回っていることがわかる
・ さらに理解されていないのが日本の人口問題である
・ 日本の人口が減少しているにもかかわらず、キャピタあたりの成長率は上昇しているということは生産性が高まったということになる
・ Smithers & Coのアンドリュー・スミザーズによると労働人口は1995年以来減少を続けているが、非労働人口対労働人口の依存率のピークは過ぎようとしているという
・ 先進国の多くはこのピークをこれから向かうことになっている
・ これまでの日本企業の悪いクセだった過度な資本投資、株式の希薄化、少ない資本収益率などが改善され、世界的に競争力のあるものにしようとする動きが見られる
・ 日本国内の成長率が乏しいと判断した企業は海外投資にシフトするなどして、変化し始めている、このいい例が新日本製鐵と住友金属工業の合併である
・ ピーター・タスカによると2000年以降Topix銘柄企業のEPSの平均が200%であるとしている
・ 企業の成長と利益が株主のリターンにどれだけ反映されるかがこれまでの日本の問題であった、CLSAがACGAとともに行った調査では、昨年度は日本がガバナンスにおいて最も改善したとされている
・ ただ、海外の資本はインカムではなく、キャピタルゲインを求めている
・ しかし、そのまま上手くいかない理由として、銀行の過小資本やパブリックセクターにおける借金である
・ 低成長とインフレがない環境の中で借金の山を返すのは相当難しいが、これらの借金のほとんどは日本国内の投資家が保有しているものなので、格付け機関が何を言おうと我々は気にすることはない
・ 1990年以降日本国債のイールドの上昇にベットした投資家の多くは大きな傷口を負ったことを忘れずに
・ 私は日本が魅力的に見える。
アカデミー賞ドキュメンタリー賞
最後に昨日アカデミー賞で「英国王のスピーチ」が作品賞をとりましたが、サブプライム問題を題材にしたドキュメンタリーでドキュメンタリー賞を受賞した「Inside Job」というのもなかなか面白そうでした。
監督のチャールズ・ファーガソン氏は受賞の際
"Forgive me, I must start by pointing out that three years after our horrific financial crisis caused by financial fraud, not a single financial executive has gone to jail, and that’s wrong."
「まず始めに指摘したいのが、金融詐欺によって引き起こされた金融危機から3年経つが金融機関の経営者誰一人として牢屋にいない、それは間違いである」
とスピーチしていました。
トレーラーがありましたので下記に添付します。申し訳ありません、英語のものしかなかったので、日本語を探してあればまた添付します!あと、日本で公開されるのか、その場合いつなのか確認します。ご存知の方がいらっしゃればご連絡ください!宜しくお願いします!
グチはこれくらいにしておきます。
さて、ここ1週間、気になるニュースとしましては、石油やコモディティなどの価格上昇、表に出始めたデモを統制しようとする中国政府、もうすぐ終わりそうなカダフィ政権と、やはりニュージーランドの地震でしょうか。
ニュージーランド
まず、ニュージーランドで亡くなられた方々やその家族にはご冥福をお祈りしたいと思います。まだ発見されていない方も多くいますので1日でも早く見つかることを願っています。
リビア
続きましては、カダフィ政権がそろそろ終わろうとしています。ロッカビー上空で1988年にパンアメリカン航空103便の爆破・墜落を指導したとされるカダフィ大佐。これによってその後のリビアは経済制裁などによって国際的に孤立していましたが、2003年以降、核放棄や103便の爆破責任を認めて賠償を遺族に支払ったことで2006年にアメリカと国交が正常化しました。その後、西側諸国との関係が次第に正常化して、カダフィはアラブのヒーロー的に西側ではもてはやされていました。自国民を空爆するような男をヒーローともてはやした西側の責任はあっても、取られることはないでしょう。
そういう中で、ウォールストリートジャーナルには、そのカダフィ大佐の看護士兼愛人のGalyna Kolotnytska(何て読んだらいいのか検討もつかないので、そのまま)がリビアから脱出したとあります(写真下記)。このほかにも専属パイロットなども脱出したとのことで、沈んでいく船からどんどん逃げ出しているようで、政権の日数も限られていると伝えられています。
なぜ中東を中心にこのような事態になっているのか、その理由のひとつが物価と失業率の上昇とされています。最近このブログでは世界の物価上昇について記載していますが、なぜそうなっているのか、その理由としてあがられるのは、
1. サブプライム問題以降アメリカの金融機関に大量の不良債権が残る
2. これにより貸し渋りが起こり、景気が低迷
3. 金融機関にお金があればバランスシートが正常化するとのことで、量的緩和(QE2)で大量にドルが印刷
4. そうするとドルが安くなる
5. これに負けまいと世界各国でお金が印刷
6. その影響によって世界はじゃぶじゃぶにお金に浸される
7. 余ってお金は投機に走る
8. 石油やコモディティなどである
9. 需要が高まったことで、提供側は値段をつり上げるか、今は売らず、将来価格がもっと上昇してから売ろうとし
10. 石油やコモディティなどの供給が減る
11. ますます値段が上がる
12. 平均所得の低い国や地位の人はものが買えず、不平不満が積もる
13. チュニジア、エジプト、リビアのようになる
マネーサプライ
どれだけのお金が流通しているのか、増えたのか、下記のグラフをご覧頂くと一目瞭然だと思います。それぞれの国によって時間軸が異なりますが、左上のアメリカ、右上の中国、続いてヨーロッパ、日本、英国、インドのM2/M3のマネーサプライをグラフ化しています。
マーク・ファーバー
Marc Faber Limitedの創業者・社長で投資アナリスト・投資アドバイザーのマーク・ファーバーが今の経済状況について下記YouTubeの中で説明しています。
要約しますと:
・ 我々は絶望的な状況にある
・ 今のブームは作り上げられたものであり、長期的に維持できるものではない
・ そのうち景気は悪くなり、お金をもっと印刷することになる
・ その結果インフレになり、景気が悪化することになり、いわゆるスタグフレーションである
・ このような状況になると国は戦争をすることになり、デリバティブやマーケットなどすべてがクラッシュする
・ コンピュータがクラッシュすると再起動が必要なように、世界も再起動が必要になる
・ このような危機的状況が訪れようとしている時、不動産、株、債券、現金、貴金属など何に投資をすればいいのか、それは分散することです
・ ここ100年のドイツを見ると国債を持っていた人たちは、第一次世界大戦、ハイパーインフレ、第二次世界大戦と3回紙くずになっている
・ 個人的には株の方がいい投資であると思う、それは株だと会社の一部を手に入れる訳で、債券で会社に金を貸すこと、特に国に金を貸すことよりは株の方がいいと思う
と、かなり悲願的な意見になっています。世界がこの先良いのか悪いのか、アメリカが良いのか悪いのか、株が良いのか悪いのか、債券が良いのか悪いのか、は私にはわかりませんが、ファーバーの話しやマネーサプライのグラフを見ていると、キャッシュが勝つとは思いにくいです。
さて、調子に乗っている間にたくさん書こうと思います。
見直され始めている日本?
続きましては日本についてです。フィナンシャルタイムズに「日本に投資すべき理由」と題した記事がありましたので、ご紹介したいと思います。ここ最近、アメリカ、オーストラリア、インドネシア、ブラジルなどの株が上昇している割に日本株はついて行っていないと言われていました。日本株以外が高くなってしまったため、割安株目当てに国外の投資家が日本株を買い始めていると言われ、先日東証からこれを裏付けるデータが発表されていました。
そういう中でフィナンシャルタイムズの記事には:
・ 中央銀行が金融の蛇口を開けてから世界中の資産の価格が上昇している
・ ただ、長期の投資家からすると割安株が少なくなって来ている状況である
・ 苦し紛れのあまり、ファンドマネージャーは長らくトレンドから外れている日本株に目を向け始めている
・ 彼らは無駄な努力をしているのであろうか?
・ 20年近くデフレが続くと思われている日本だが、実際に始まったのは1999年からである、しかもデフレになってからも経済成長は崩壊しなかったのである
・ OECDのキャプタあたりのGDP成長率を見ると、2008年までの10年の間、日本は若干アメリカに劣っているだけで、ここ5年で見ると若干アメリカを上回っていることがわかる
・ さらに理解されていないのが日本の人口問題である
・ 日本の人口が減少しているにもかかわらず、キャピタあたりの成長率は上昇しているということは生産性が高まったということになる
・ Smithers & Coのアンドリュー・スミザーズによると労働人口は1995年以来減少を続けているが、非労働人口対労働人口の依存率のピークは過ぎようとしているという
・ 先進国の多くはこのピークをこれから向かうことになっている
・ これまでの日本企業の悪いクセだった過度な資本投資、株式の希薄化、少ない資本収益率などが改善され、世界的に競争力のあるものにしようとする動きが見られる
・ 日本国内の成長率が乏しいと判断した企業は海外投資にシフトするなどして、変化し始めている、このいい例が新日本製鐵と住友金属工業の合併である
・ ピーター・タスカによると2000年以降Topix銘柄企業のEPSの平均が200%であるとしている
・ 企業の成長と利益が株主のリターンにどれだけ反映されるかがこれまでの日本の問題であった、CLSAがACGAとともに行った調査では、昨年度は日本がガバナンスにおいて最も改善したとされている
・ ただ、海外の資本はインカムではなく、キャピタルゲインを求めている
・ しかし、そのまま上手くいかない理由として、銀行の過小資本やパブリックセクターにおける借金である
・ 低成長とインフレがない環境の中で借金の山を返すのは相当難しいが、これらの借金のほとんどは日本国内の投資家が保有しているものなので、格付け機関が何を言おうと我々は気にすることはない
・ 1990年以降日本国債のイールドの上昇にベットした投資家の多くは大きな傷口を負ったことを忘れずに
・ 私は日本が魅力的に見える。
アカデミー賞ドキュメンタリー賞
最後に昨日アカデミー賞で「英国王のスピーチ」が作品賞をとりましたが、サブプライム問題を題材にしたドキュメンタリーでドキュメンタリー賞を受賞した「Inside Job」というのもなかなか面白そうでした。
監督のチャールズ・ファーガソン氏は受賞の際
"Forgive me, I must start by pointing out that three years after our horrific financial crisis caused by financial fraud, not a single financial executive has gone to jail, and that’s wrong."
「まず始めに指摘したいのが、金融詐欺によって引き起こされた金融危機から3年経つが金融機関の経営者誰一人として牢屋にいない、それは間違いである」
とスピーチしていました。
トレーラーがありましたので下記に添付します。申し訳ありません、英語のものしかなかったので、日本語を探してあればまた添付します!あと、日本で公開されるのか、その場合いつなのか確認します。ご存知の方がいらっしゃればご連絡ください!宜しくお願いします!
2011年1月7日金曜日
2011年も宜しくお願い致します
あけましておめでとうございます、今年も宜しくお願い致します。
しばらくの間ブログの更新を怠っていました、申し訳ありませんでした。
皆様年末年始はいかが過ごされましたか?私は妻の実家がある神戸に2週間ほど行っておりました。神戸に行って感じたことが二つほどありました、一つは、神戸は東京より大分寒いと言うこと、凍える寒さでした。なんで南にある神戸が北の東京より寒いのだろうと不思議です。まぁ、気象予報士に聴けば潮や大気の流れだの何だのと全うな答えがあるのだと思います、でも不思議。
二つは、神戸の経済も冷えきっているということでしょうか。けっして神戸だけの話しではなく、地方の多くの都市がそうだと思います。もちろん、セクターによっても浮き沈みがあると思いますが、親戚の方などと話しをしていると「景気えーなぁ」という話しは一度も聴きませんでした。逆に「民主党になってろくなことになっていない、お先真っ暗」的な話しが多かったと思います。
2011年がどうなるのか?菅直人の先日の記者会見での今年の抱負を聴いているとあまり期待を持てないと思ったのは私だけでしょうか?
経済に関して主な内容としては、TPPへの加入、消費税増税、政府への信頼感を取り戻すこと、とのことでした。しかし、TPPに加入することで農業などの競争力が高まるかもしれませんが、農業や漁業や林業が日本のGDPで占める割合はわずかなので、経済に与える影響も少ないと思われます。でも、良いことだと思いますので、是非実行してほしいです。
消費税の増税に関しては、将来の国の財政に対する不安が軽減されるかもしれませんが、消費が低迷する可能性が高いので、相殺されることになります。そもそもデフレが続く日本で、全体のパイが小さくなっている中で企業はベルトを締めたり海外に進出したりする中で、国は歳出カットをしないのはどういうこと?と考えてしまいます。税収入が減ったからと言って、じゃー増税だー、というのはお門違いであり、その前にやることがあるだろう、と思います。
民主党になってから1年足らず、彼らの(無)政策が日本経済に大きな影響を与えたとは思いませんので、民主党政策が今の経済状況の原因だと考えておりません。しかし、民主党になってから「お先真っ暗」感が深まったのは確かだと思います。それは活気だったり、元気だったり、期待感だったり、前向き感だったりが無くなった、少なくとも減ったと思います。
今の日本経済に必要なのは景気刺激策や経済対策などではなく、将来への希望や期待が持てる「空気」が日本に流れることのように思います。そうなることで若い人の間でやる気が生まれ、新しい方向に向かうのだと思います。
そのためには「政治家や国が何もかもすべてを良くしてくれる」と言ったような甘えた期待を国民が持ってはダメで、自己責任をもっと強く持つ必要があるのではないかと思います。
というわけで、フィナンシャルタイムスには「税金男:菅」、もう一つ、「菅、元気を取り戻すレシピなんて分かっていない」やウォールストリートジャーナルには「東京の財政における償いの時」と言ったような年始早々今年が思いやられるような記事が海外のメディアでは見られました。
ます、「税金男:菅」ですが、内容としましては、
– 税制のい直しは長く言われてきたが、政治家が増税と言った次の選挙では必ず負けているのだから、それでも増税と言った菅直人は賞賛する必要がある。
– 日本の財政を健全にするためには増税は不可欠である。
– これだけ借金があるにもかかわらずクレジットレーティングがいまだに高い日本であるが、今後日本が高齢化していくにつれて国はより多くの国債を発行する必要になるだろうが、その国債を今買っている人が高齢になって買わなくなり、調達が難しくなるであろう。
– このことを政治家は分かっているから、職業上の危険が及ぼうが定期的に増税を訴えるのである。
– 特別利益団体の利害を省き、消費税増税の反対する大きな理由が1997年に5%に増税した後に起きた不景気が悪い思い出としてあるからである。
– もし菅直人が国の将来を考えるべきであるとして、党内を取りまとめ、野党を説得して増税ができれば国民の政治家に対する不信感を減らすことができるかもしれない。
– 増税することでお金を貯金するより使う人が増えることは日本がいま必要なことである。
フィナンシャルタイムスのもう一つの記事、「菅、元気を取り戻すレシピなんて分かっていない」はあまり目新しい話しはなかったので詳細は省きますが、最後に書いてあった一言、「菅直人が日本を元気に戻したいというならば、はじめに本人が元気を取り戻す必要がある」に、ふむふむと納得しておりました。
続きましてウォールストリートジャーナルの「東京の財政における償いの時」という記事の内容です、
– 日本の政治は大変な状況である。
– 20%という低支持率の民主党政権。菅直人は同じ党の小沢一郎を追い出そうとしているが、それによって支持率は高まるかもしれないが、離党によって過半数を割るかもしれない。
– そして、今年の政策について記者会見し、消費増税という不人気な政策を発表したが、増税によって間違いなく経済を悪化させるであろう。
– もうしばらくしたら新たな総理が誕生するであろう。それが誰であっても、日本が最悪な結末を迎える前に、今日本が抱える問題を解決する必要がある。
– 支出を減らして減税をしない限り、日本はギリシャのようになるであろう。
– 菅直人が発表した今年の予算はまたしても史上最大規模の国債の発行によって、GDPの200%の借金に新たに上乗せされることになる。
– 8760億米ドル(約100兆円)の支出の内、5420億米ドルは国債発行、対して国の収入はたったの5010億米ドルである。
– 高齢化していくにつれ、年金と医療保険における過去の政治家の政策が今の日本を沈没しかけている。
– バブルが弾けて20年あまり、社会的な損失をどこにあてがうかという議論になると日本の政治機能は停止してしまうのである。
– それは、今のアメリカのように劇的なリストラ(斉藤:日本の場合リストラは企業の人員削減という意味合いが強いが、英語の場合は社会形成を含めて形を変える意味合いがあります)を断行するより、90年代の日本の場合、日本政府は銀行に不良債権を保有するよう指示していた。
– それによって日本は安定しているかのように見えるが、創造的破壊がない限り経済は成長しないのである。
– 来年の利息の支払いに2630億米ドル必要だと試算されているが、それは10年国債が2%の金利の場合である。
– 今のところ金利は2%の水準を保つと思われるが、最近のオークションで投資家の国債に対する欲が減ってきている傾向が見える。
– そしてまた、来年には国の借金が国民の預貯金を上回ると試算されている。もし国内で国債を吸収できない状況となると海外の投資家に目を向けないといけなくなるが、その場合はこのような金利で調達は難しいであろう。
– そのようなことになれば日本の予算は派手に吹っ飛ぶことになる。国と地方を合わせて約11兆米ドル(約900兆円)の借金があるとされているが、金利が1%上昇しただけで1100億米ドル支出が増えることになる。
– ということは日本が増税しようが支出を減らそうが、借金は増えていく一方となる。これは見落としがちな「続くことができないものは続かない」というハワード・スタインhttp://en.wikipedia.org/wiki/Herbert_Stein の法則に日本は突き当たるのである。遅かれ早かれ何らかの形で日本は危機を向かえることになる。
– 菅直人もしくはその後継者が他の政治家を納得させ、高齢者の怒りを押し切って社会保障の支出を減らさない限り、将来途方もない増税という形でより大きな損害を国民全体で受けることになるであろう。
– そうなれば、菅直人が言う消費税増税なんてタイタニックの上でカードをシャッフルしているような無意味さを持つことになる。
しばらくの間ブログの更新を怠っていました、申し訳ありませんでした。
皆様年末年始はいかが過ごされましたか?私は妻の実家がある神戸に2週間ほど行っておりました。神戸に行って感じたことが二つほどありました、一つは、神戸は東京より大分寒いと言うこと、凍える寒さでした。なんで南にある神戸が北の東京より寒いのだろうと不思議です。まぁ、気象予報士に聴けば潮や大気の流れだの何だのと全うな答えがあるのだと思います、でも不思議。
二つは、神戸の経済も冷えきっているということでしょうか。けっして神戸だけの話しではなく、地方の多くの都市がそうだと思います。もちろん、セクターによっても浮き沈みがあると思いますが、親戚の方などと話しをしていると「景気えーなぁ」という話しは一度も聴きませんでした。逆に「民主党になってろくなことになっていない、お先真っ暗」的な話しが多かったと思います。
2011年がどうなるのか?菅直人の先日の記者会見での今年の抱負を聴いているとあまり期待を持てないと思ったのは私だけでしょうか?
経済に関して主な内容としては、TPPへの加入、消費税増税、政府への信頼感を取り戻すこと、とのことでした。しかし、TPPに加入することで農業などの競争力が高まるかもしれませんが、農業や漁業や林業が日本のGDPで占める割合はわずかなので、経済に与える影響も少ないと思われます。でも、良いことだと思いますので、是非実行してほしいです。
消費税の増税に関しては、将来の国の財政に対する不安が軽減されるかもしれませんが、消費が低迷する可能性が高いので、相殺されることになります。そもそもデフレが続く日本で、全体のパイが小さくなっている中で企業はベルトを締めたり海外に進出したりする中で、国は歳出カットをしないのはどういうこと?と考えてしまいます。税収入が減ったからと言って、じゃー増税だー、というのはお門違いであり、その前にやることがあるだろう、と思います。
民主党になってから1年足らず、彼らの(無)政策が日本経済に大きな影響を与えたとは思いませんので、民主党政策が今の経済状況の原因だと考えておりません。しかし、民主党になってから「お先真っ暗」感が深まったのは確かだと思います。それは活気だったり、元気だったり、期待感だったり、前向き感だったりが無くなった、少なくとも減ったと思います。
今の日本経済に必要なのは景気刺激策や経済対策などではなく、将来への希望や期待が持てる「空気」が日本に流れることのように思います。そうなることで若い人の間でやる気が生まれ、新しい方向に向かうのだと思います。
そのためには「政治家や国が何もかもすべてを良くしてくれる」と言ったような甘えた期待を国民が持ってはダメで、自己責任をもっと強く持つ必要があるのではないかと思います。
というわけで、フィナンシャルタイムスには「税金男:菅」、もう一つ、「菅、元気を取り戻すレシピなんて分かっていない」やウォールストリートジャーナルには「東京の財政における償いの時」と言ったような年始早々今年が思いやられるような記事が海外のメディアでは見られました。
ます、「税金男:菅」ですが、内容としましては、
– 税制のい直しは長く言われてきたが、政治家が増税と言った次の選挙では必ず負けているのだから、それでも増税と言った菅直人は賞賛する必要がある。
– 日本の財政を健全にするためには増税は不可欠である。
– これだけ借金があるにもかかわらずクレジットレーティングがいまだに高い日本であるが、今後日本が高齢化していくにつれて国はより多くの国債を発行する必要になるだろうが、その国債を今買っている人が高齢になって買わなくなり、調達が難しくなるであろう。
– このことを政治家は分かっているから、職業上の危険が及ぼうが定期的に増税を訴えるのである。
– 特別利益団体の利害を省き、消費税増税の反対する大きな理由が1997年に5%に増税した後に起きた不景気が悪い思い出としてあるからである。
– もし菅直人が国の将来を考えるべきであるとして、党内を取りまとめ、野党を説得して増税ができれば国民の政治家に対する不信感を減らすことができるかもしれない。
– 増税することでお金を貯金するより使う人が増えることは日本がいま必要なことである。
フィナンシャルタイムスのもう一つの記事、「菅、元気を取り戻すレシピなんて分かっていない」はあまり目新しい話しはなかったので詳細は省きますが、最後に書いてあった一言、「菅直人が日本を元気に戻したいというならば、はじめに本人が元気を取り戻す必要がある」に、ふむふむと納得しておりました。
続きましてウォールストリートジャーナルの「東京の財政における償いの時」という記事の内容です、
– 日本の政治は大変な状況である。
– 20%という低支持率の民主党政権。菅直人は同じ党の小沢一郎を追い出そうとしているが、それによって支持率は高まるかもしれないが、離党によって過半数を割るかもしれない。
– そして、今年の政策について記者会見し、消費増税という不人気な政策を発表したが、増税によって間違いなく経済を悪化させるであろう。
– もうしばらくしたら新たな総理が誕生するであろう。それが誰であっても、日本が最悪な結末を迎える前に、今日本が抱える問題を解決する必要がある。
– 支出を減らして減税をしない限り、日本はギリシャのようになるであろう。
– 菅直人が発表した今年の予算はまたしても史上最大規模の国債の発行によって、GDPの200%の借金に新たに上乗せされることになる。
– 8760億米ドル(約100兆円)の支出の内、5420億米ドルは国債発行、対して国の収入はたったの5010億米ドルである。
– 高齢化していくにつれ、年金と医療保険における過去の政治家の政策が今の日本を沈没しかけている。
– バブルが弾けて20年あまり、社会的な損失をどこにあてがうかという議論になると日本の政治機能は停止してしまうのである。
– それは、今のアメリカのように劇的なリストラ(斉藤:日本の場合リストラは企業の人員削減という意味合いが強いが、英語の場合は社会形成を含めて形を変える意味合いがあります)を断行するより、90年代の日本の場合、日本政府は銀行に不良債権を保有するよう指示していた。
– それによって日本は安定しているかのように見えるが、創造的破壊がない限り経済は成長しないのである。
– 来年の利息の支払いに2630億米ドル必要だと試算されているが、それは10年国債が2%の金利の場合である。
– 今のところ金利は2%の水準を保つと思われるが、最近のオークションで投資家の国債に対する欲が減ってきている傾向が見える。
– そしてまた、来年には国の借金が国民の預貯金を上回ると試算されている。もし国内で国債を吸収できない状況となると海外の投資家に目を向けないといけなくなるが、その場合はこのような金利で調達は難しいであろう。
– そのようなことになれば日本の予算は派手に吹っ飛ぶことになる。国と地方を合わせて約11兆米ドル(約900兆円)の借金があるとされているが、金利が1%上昇しただけで1100億米ドル支出が増えることになる。
– ということは日本が増税しようが支出を減らそうが、借金は増えていく一方となる。これは見落としがちな「続くことができないものは続かない」というハワード・スタインhttp://en.wikipedia.org/wiki/Herbert_Stein の法則に日本は突き当たるのである。遅かれ早かれ何らかの形で日本は危機を向かえることになる。
– 菅直人もしくはその後継者が他の政治家を納得させ、高齢者の怒りを押し切って社会保障の支出を減らさない限り、将来途方もない増税という形でより大きな損害を国民全体で受けることになるであろう。
– そうなれば、菅直人が言う消費税増税なんてタイタニックの上でカードをシャッフルしているような無意味さを持つことになる。
2010年12月6日月曜日
成長しきった日本と成長を続けるBRIC
日本が中国に抜かれて世界3位の経済国家になったせいかどうか分かりませんが、日本に対してネガティブな考えを持つ人が増えたと思います。例えば、日本が中国に抜かれて、これからアジアを支配するのは中国であり、日本は植民地化すると言ったような悲願的な意見など。
確かに日本では明るさが消えかけ、ものすごく暗くなっている感じがします。友達と話していても、会社でリストラを進めそうだとか、給料が減りそうだとか、明るい材料が少ないです。
その理由は政治にあると私は思っています。敗戦後間もなくは、日本国民全体が貧しかったので、政治メッセージが作りやすかったのです。政治家はただ「みんなでがんばって働いて裕福になろう」と言えば済み、そのプロセスに多少の歪みがあっても問題にならなかったのです(今の中国も一緒で、成長している間は多めに見てくれる国民も、成長が途絶えてくると国の運営は難しくなってきます、だから今のうちからどうにかしようと中国共産党は躍起になっていると思います)。
しかし、80年代に入り日本も裕福になるにつれて目標が失われ、政治家もメッセージが作れなくなったのだと私は思います。「より裕福になろう」と言っても国民は納得せず、今までがんばった分、その恩恵を受けたいと国民は思うようになった。例えば週6日働いていたのが5日になったり、ドルが高くて海外旅行に行けなかったり、海外ブランドを買えなかったりしたのが変動相場でドルが安くなったことでこれらができるようになりました。
理由はこれだけではないにせよ、政治家は将来的な目標を立てて、それを国民に伝え、コンセンサスを得るというのが大きな仕事であり、責任だと思います。今の政治家は果たしてその責任を果たしているのかどうか、大変疑問です。
いいか悪いか、好きか嫌いかは別にして小泉純一郎は、自己責任、競争力向上、アメリカ中心、郵政民営化など、日本が進むべき道を示していました。それ以降の自民党総裁・総理はそれができなかったから短命政権からついには野党となってしまった。反対に民主党はいろいろなことをマニフェストで掲げて道を示したが、結局道を示しただけで、進むことはいまのところできていないと私は思います。
そういう中でも日本に対してポジティブな記事が(珍しく)フィナンシャルタイムズにありましたのでご紹介したいと思いますが。その前に、ブラジル、ロシア、インド、中国のBRICについても大変ポイジティブな記事もありましたので、こちらを最初にご紹介します。
ゴールドマン・サックス・アセット・マネージメントのジム・オニールがBRICについてレポートを出し、フィナンシャルタイムズに記事がありましたがその内容を簡単にご紹介します。
— BRICの消費者の消費規模は2019年までにアメリカと並ぶ。
— アメリカの消費者の代わりとなり、耐久消費財、高級品、観光などの分野で成長する。
— 現在の規模は4.2兆米ドルであり、アメリカの40%に満たない。
— その中で中国が1.8兆米ドルで約半分を占めていて、ブラジル、インド、ロシアと続く。
— 世界2位の経済となった中国だが、国内の消費規模は日本の60%である。
— ただ、重要なのは将来の可能性である。
— 2025年までにBRIC全体で平均毎年1兆米ドル拡大する可能性がある。
— ジム・オニールの予想は楽観的と言えるが、ただBRICの中級層が増えるにつれて、消費材とサービスのセクターは大きく拡大すると思われる。
— 例えば、2020年までに世界の車の販売台数や高級品の半分、飛行機の35%を占めるとされている。
— 投資家はどうすれば良いか、一つは株式市場に参加すること、例えば中国の株式市場の時価総額はあと20年内にアメリカを抜くとされている。
— もう一つは債券市場である。
— ジム・オニールのように新興国に対してブルな考えをもつグループがいる反面、ベアなグループは、経済の不透明感がより深刻になればBRICなどの新興国もそのショックを間逃れないとしている。
— また、ジム・オニールのアドバイスを受け入れる投資家が増えれば新興国にお金が流入しインフレへのプレッシャーが高まる、としている。
対して日本に関する記事もフィナンシャルタイムズにありましたので、続いてこちらもご紹介致します。記事のタイトルは、「安く見えてきた日本株」。
— 20年前までは、機関投資家にとって日本株を保有していないということはキャリアを危険にさらしていたが、いまでは、日本株を保有していることがキャリアを危険にしている。
— メリルリンチの調査で、29%のファンドマーネージャは日本株を保有していないと答えている。
— その理由として;日本企業のマネージメントは株主を軽視する、簡単に株を希薄化する。また、ROE(株主資本に対する収益率)はアメリカの1/3という低さ。
— ピークから75%低くなっている日経平均は評価方法によっては安くはない。
— さらに、人口の減少や中国の台頭を考慮すると希望が無くなる。
— しかし、少し希望を持つと、日本の太陽は永遠に沈んだのではなく、雲に隠れているだけと考えられないか?
— ROEが低い理由について、モルガン・スタンレーのアレックス・キンモットはデフレによるものだとしている。
— 循環的変動調整を行うとアメリカと同じぐらい株式は高いため、悲願的な投資家はもっと安くなってから入っても遅くはないとしている。
— しかし、ここ十数年銀行が土地や株の持ち合いで計上した損失を省くと、日本株は安くなるとキンモット氏は言う。
— では、過剰投資や株の希薄化などの企業体質はどうなのか?金融引き締め以降、日本企業の投資は減少しており、減価償却されるにつれて利益マージンが高まると思われる。
— また、企業の持つ負債額も削減し、利子を支払われる側となっている。
— さらに、日本の株はブックバリュー以下で値付けられており、多くのキャッシュを保有し、レバレッジも低い。
— ベン・グレアムの投資基準に合う株は日本にたくさんある、アメリカ株ではそうは言えない。
— 最近、雑誌のエコノミストに日本の人口低下に関する記事があったが、日本の労働人口低下は問題ではない。というのも低い労働力参加率を高めれば問題が無くなる。
— また、日本の人口が減少していることに対して悲願視する人たちが見落しがちなのが、経済成長と投資収益は比例しないということ、すなわち、GDPの成長が直接株式市場の上昇に比例しないというリサーチ結果がある。
— 日本にはチャレンジがたくさんあるのは確かであるが、日本がおしまいとする解説は大げさである。
— そこに投資チャンスが眠っている。
確かに日本では明るさが消えかけ、ものすごく暗くなっている感じがします。友達と話していても、会社でリストラを進めそうだとか、給料が減りそうだとか、明るい材料が少ないです。
その理由は政治にあると私は思っています。敗戦後間もなくは、日本国民全体が貧しかったので、政治メッセージが作りやすかったのです。政治家はただ「みんなでがんばって働いて裕福になろう」と言えば済み、そのプロセスに多少の歪みがあっても問題にならなかったのです(今の中国も一緒で、成長している間は多めに見てくれる国民も、成長が途絶えてくると国の運営は難しくなってきます、だから今のうちからどうにかしようと中国共産党は躍起になっていると思います)。
しかし、80年代に入り日本も裕福になるにつれて目標が失われ、政治家もメッセージが作れなくなったのだと私は思います。「より裕福になろう」と言っても国民は納得せず、今までがんばった分、その恩恵を受けたいと国民は思うようになった。例えば週6日働いていたのが5日になったり、ドルが高くて海外旅行に行けなかったり、海外ブランドを買えなかったりしたのが変動相場でドルが安くなったことでこれらができるようになりました。
理由はこれだけではないにせよ、政治家は将来的な目標を立てて、それを国民に伝え、コンセンサスを得るというのが大きな仕事であり、責任だと思います。今の政治家は果たしてその責任を果たしているのかどうか、大変疑問です。
いいか悪いか、好きか嫌いかは別にして小泉純一郎は、自己責任、競争力向上、アメリカ中心、郵政民営化など、日本が進むべき道を示していました。それ以降の自民党総裁・総理はそれができなかったから短命政権からついには野党となってしまった。反対に民主党はいろいろなことをマニフェストで掲げて道を示したが、結局道を示しただけで、進むことはいまのところできていないと私は思います。
そういう中でも日本に対してポジティブな記事が(珍しく)フィナンシャルタイムズにありましたのでご紹介したいと思いますが。その前に、ブラジル、ロシア、インド、中国のBRICについても大変ポイジティブな記事もありましたので、こちらを最初にご紹介します。
ゴールドマン・サックス・アセット・マネージメントのジム・オニールがBRICについてレポートを出し、フィナンシャルタイムズに記事がありましたがその内容を簡単にご紹介します。
— BRICの消費者の消費規模は2019年までにアメリカと並ぶ。
— アメリカの消費者の代わりとなり、耐久消費財、高級品、観光などの分野で成長する。
— 現在の規模は4.2兆米ドルであり、アメリカの40%に満たない。
— その中で中国が1.8兆米ドルで約半分を占めていて、ブラジル、インド、ロシアと続く。
— 世界2位の経済となった中国だが、国内の消費規模は日本の60%である。
— ただ、重要なのは将来の可能性である。
— 2025年までにBRIC全体で平均毎年1兆米ドル拡大する可能性がある。
— ジム・オニールの予想は楽観的と言えるが、ただBRICの中級層が増えるにつれて、消費材とサービスのセクターは大きく拡大すると思われる。
— 例えば、2020年までに世界の車の販売台数や高級品の半分、飛行機の35%を占めるとされている。
— 投資家はどうすれば良いか、一つは株式市場に参加すること、例えば中国の株式市場の時価総額はあと20年内にアメリカを抜くとされている。
— もう一つは債券市場である。
— ジム・オニールのように新興国に対してブルな考えをもつグループがいる反面、ベアなグループは、経済の不透明感がより深刻になればBRICなどの新興国もそのショックを間逃れないとしている。
— また、ジム・オニールのアドバイスを受け入れる投資家が増えれば新興国にお金が流入しインフレへのプレッシャーが高まる、としている。
対して日本に関する記事もフィナンシャルタイムズにありましたので、続いてこちらもご紹介致します。記事のタイトルは、「安く見えてきた日本株」。
— 20年前までは、機関投資家にとって日本株を保有していないということはキャリアを危険にさらしていたが、いまでは、日本株を保有していることがキャリアを危険にしている。
— メリルリンチの調査で、29%のファンドマーネージャは日本株を保有していないと答えている。
— その理由として;日本企業のマネージメントは株主を軽視する、簡単に株を希薄化する。また、ROE(株主資本に対する収益率)はアメリカの1/3という低さ。
— ピークから75%低くなっている日経平均は評価方法によっては安くはない。
— さらに、人口の減少や中国の台頭を考慮すると希望が無くなる。
— しかし、少し希望を持つと、日本の太陽は永遠に沈んだのではなく、雲に隠れているだけと考えられないか?
— ROEが低い理由について、モルガン・スタンレーのアレックス・キンモットはデフレによるものだとしている。
— 循環的変動調整を行うとアメリカと同じぐらい株式は高いため、悲願的な投資家はもっと安くなってから入っても遅くはないとしている。
— しかし、ここ十数年銀行が土地や株の持ち合いで計上した損失を省くと、日本株は安くなるとキンモット氏は言う。
— では、過剰投資や株の希薄化などの企業体質はどうなのか?金融引き締め以降、日本企業の投資は減少しており、減価償却されるにつれて利益マージンが高まると思われる。
— また、企業の持つ負債額も削減し、利子を支払われる側となっている。
— さらに、日本の株はブックバリュー以下で値付けられており、多くのキャッシュを保有し、レバレッジも低い。
— ベン・グレアムの投資基準に合う株は日本にたくさんある、アメリカ株ではそうは言えない。
— 最近、雑誌のエコノミストに日本の人口低下に関する記事があったが、日本の労働人口低下は問題ではない。というのも低い労働力参加率を高めれば問題が無くなる。
— また、日本の人口が減少していることに対して悲願視する人たちが見落しがちなのが、経済成長と投資収益は比例しないということ、すなわち、GDPの成長が直接株式市場の上昇に比例しないというリサーチ結果がある。
— 日本にはチャレンジがたくさんあるのは確かであるが、日本がおしまいとする解説は大げさである。
— そこに投資チャンスが眠っている。
2010年11月15日月曜日
APECでの日本の存在感
昨日APECが終わったことで、神奈川と東京に地方から配属されていた警察の方々も地元に帰れて、都内近郊の検問や交通渋滞が緩和されることになると思います。
横浜で行われました会議の内容が少しずつメディアで記事になっています。まず、その中でニューヨークタイムズの「オバマと太平洋地域のリーダーたちが自由貿易に向けて努力することを話し合う」とフィナンシャルタイムズの「アメリカの太平洋地域での危機」という2つの記事が気になりました。
何が気になったかというと、世界で最も影響力のある媒体でAPECでの会議を総括する記事の中で、どちらの内容にも日本のことが何一つ書かれていないということです。
まぁ、厳密にいうと、ニューヨークタイムズの記事には、記事の書かれた場所が「YOKOHAMA, Japan」だということ、それから、オバマ大統領が鎌倉の大仏を見物しに行ったことがわかるので、日本のことは書かれてはいます。
でも、ロシア、中国、ブルネイ、インドネシアなどの国についての記載はありますが、それ以外、どちらの記事にもホスト国の日本のことについて全く書かれていません。ましてや、菅直人のことは一言もありません。リーダーシップがなかったのなら、そのことですら書かれていません。
このことについてあまり深く考えないようにしますが、とはいえ、日本の威厳がなくなってきていると感じましたが、そう思うのは私だけでしょうか?
続いて、オバマ大統領が飛行機の機内で記者の質問に答えた内容がタイム誌に掲載されていました。その中でオバマ大統領は、
ここ数年アジアにおけるアメリカの立場が難しかった時期が続いていて、アジアが前進していく中でアメリカが忘れられていたようである。しかし、アジアの人々や首脳からは、アメリカの存在が必要だという声を聞いている。
そして、次に感じたのが、彼らは前進しているということ。韓国、中国、インド、と東南アジア、あと日本、彼らは皆競争が厳しくなっているということを認識していて、日々どうやって労働人口を教育し、インフラを整備し、新たなマーケットに参入するかを考えている。我々も競争で対抗できると信じているが、もう一歩力を入れ、努力する必要がある。
競争がいいか悪いかといえば、競争しないにこしたことはないですが、競争力のない国は忘れ去られてしまうことは歴史が示していますので、忘れ去られたくなければ競争するしか道がないと私は思っています。ということは、日本も「もう一歩力を入れ、努力する必要がある」と私も思います。
日本の第3四半期のGDP成長率が思いのほか良く、前期比0.9%成長、年率で3.9%の成長と予想を上回る成長となりました。主な要因は企業と個人の消費の拡大のようです。GDPの約60%を占める個人消費が、エコカー減税の終了前の駆け込み需要やタバコ増税前の駆け込み需要など一時的な要因によって、前期比1.1%伸びました。
成長の要因が駆け込み需要ということや失業率が高いことや円高などによって、この成長は第4四半期までは続かないと、アメリカABCの報道ではされています。また、時事通信には海江田万里経済財政担当相の話として、「10~12月期GDPがマイナス成長に陥るとの市場予測に関しては「そうならないよう一生懸命にやっている」と述べた」としている。
相変わらず、日本の景気は難しい状況にあるようです。
2010年11月12日金曜日
続:TPP
その前に、面白い画像がありましたのアップします。英語で作られていますが、内容はアメリカ人から見た世界地図というもの。何とも単細胞ですが笑いました。日本のことは「エロいビジネスマンがいるところ」、ニュージランドは「ホビットが住むところ」、中国は「安いものと弾圧するところ」、としています。
昨日品川駅を歩いていたら、警察の方々でいっぱい、ざっと100人以上はいたと思います。町が安全で安心安心。あれだけいれば痴漢もスリも少なくともあと一週間は引きこもるだろうと思いました。ということで、APECが始まりますのでTPPのことが海外にメディアでもたくさん取り上げていて、その中でニューヨークタイムズには日本に関する記事がありましたのでご紹介したいと思います。タイトルが「保護関税維持に向けて戦う日本の農家」と題したニューヨークタイムズの記事、この中で面白いデータがいくつかありました。
– 日本の消費者は世界の平均と比べ
▶お米に支払う価格は4倍
▶砂糖、バター、牛肉に支払う価格が3倍
▶小麦に支払う価格は2倍
– 共同通信の調査によると、予想通り46.6%の回答者が日本がTPPに加入すべきとし、反対の38.6%を上回っている。
– 輸入米には777.7%の関税がかけられている。
– 小麦には252%、バターには360%、砂糖に328%、牛肉には38.5%の課税がされている。
– 経済産業省によるとTPPに加盟しなければ、輸出関連企業が海外に生産拠点をシフトするということから
▶GDPが1.5%、10.5兆円減少する
▶800万の仕事が失われる、としている。
– 農業や鉱山などの1次産業のGDPの割合は1.5%である。
– 日本の選挙区の分布が古く、農業が政治に与える影響が強い。
– このため、民主党の大きな割合の議員がTPPに反対するよう働きかけている。
– しかし、関税や効果の少ない助成金のせいで生産力やイノベーションへの報酬がなく、農業の競争力が弱まったとする農家もいる。
– また農地を統合しようとしても、取引の費用が高いため、農地がばらばらになったままである。
– 政府によると、日本の農地の広さは平均1.9ヘクタールであるが、アメリカの場合は198ヘクタールである。
このように歴史的に守られてきた農業は非効率になってしまいました。景気が良くお金もあった時代なら養えたとしても、今の日本は借金が膨大になり、人口が減り、デフレ、給料が減っています。農業の問題よりもほかに重要なことがたくさんあると思います。
確かに食料受給率は重要だと思います。そのためには、だれにとってもマイナスな農業の「保護」より「競争力を強化」考えるべきであると私は思います。そして多くの人がいう「じゃ、まずどうやって強化をするか議論をしてから自由貿易に参加しよう」といいます。しかし、いつになるかわからない議論をするより、まずはTPPに参加をすべきではないかと思います。
先に参加してしまうと、日本の農業が衰退するという意見がありますが、私はそうならないと思います。日本の農家がより自由に農業ができるようになり、例えば農地の拡大がし易くなったり、好きな農産物を好きなだけ作れるようになれば、ビジネスチャンスだと思いいくらでも農業を始めよう・拡大しようとする人が現れると思います。
いずれにしましても、韓国と中国は日本がTPPに参加してくれないことを願っているようです。
ちなみにそういう中国の10月のインフレ率が4.4%となり、9月の3.6%よりだいぶん高くなったようです。中国政府が好景気熱を押さえられるかどうか…
また、アイルランドの財政問題が再熱しています。そのせいで最近、債券の金利が高くなっていたり、アイルランドの銀行が借入金利が高くなっていたりしています。そして、近々IMFやECBから支援を受け、実質デフォルトするのではないかと懸念されています。
Labels:
日本経済
2010年11月10日水曜日
TPPから見るジャパン・ナッシングとヘリテージ財
ちょっと話題に乗り遅れた感がありましたのでこれまで書きませんでしたが、今朝「書いては?」とツイッターでネタ提供を頂きましたので、今日は今話題のTPPに関して書かせていただこうかと思います。
このブログでも何回か書かせていただきましたが、今、日本が経済的な極地に置かれている大きな要因の一つが競争力の低下だと思っています。厳密に言うと競争力のある経済と競争力のない経済に二分していると思います。その二つが相殺した結果、日本全体の経済は弱くなっているのだと思っています。
まず、競争力のある経済は主に輸出関連企業です、その理由は長年に渡って海外企業と戦ったことにより経験です。反対に競争力のない経済は日本国内をマーケットとしてきた内需型企業です、特に農業やサービス関連企業となります。
競争力の高い企業や業種は「開国」を望み、競争力の低い企業や業種は「鎖国」を望む。
TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に関しては最近メディアで散々取り上げられていますのでご存じだと思いますが、簡単に言いますと「数カ国間で自由に貿易をする」というもの。
この協定に日本が参加すると、開国を望む人や企業にとっていいのですが、鎖国を望む人や企業にとって悪いことです。
そのTPPについてウィキペディアによると、「2006年5月にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4カ国加盟で発効した経済連携協定。加盟国間の経済制度、即ち、サービス、人の移動、基準認証などに於ける整合性を図り、高い水準の関税撤廃をめざしている」としています。
この様に、TPPは2015年までに関税の完全撤廃を求めているため、日本だけでなく参加する国にある関税によって守られている企業や業種は痛むことになりますが、反対に今まで関税によって損をしていた企業や業種にとってはうれしいことになります。
さらにウィキペディアでは、「2010年11月9日、菅内閣は関係国との間での経済連携強化に向け「国を開く」という観点から、農業分野、人の移動分野および規制制度改革分野において、適切な国内改革を先行的に推進すると閣議決定を行った。与野党でも賛否両論の中核である農業分野は関係大臣からなる「農業構造改革推進本部(仮称)」を設置し、2011年6月をめどに基本方針を決定する。さらに情報収集を進めながら対応していく必要があり、国内の環境整備を早急に進めるとともに、関係国との協議を始めるとしている」としています。
要するに、開国すると農業分野で特に痛みを伴うことになるので、2011年6月までにどうすればいいか考えようということのようです。でも来年11月にはTPPの交渉は終わる予定です。ということは、日本は来年6月にどうするか基本方針を決めて、5ヶ月間かけて10カ国以上の国と詳細について交渉をし、参加の有無を決めるそうです。
日本の政治家は玉虫色の決着を好みますが、今回の場合、交渉に与えられた時間が無いうえ、協定の趣旨が関税を撤廃して開国をするか、関税を維持して鎖国をするか、どちらかの選択筋しかないのです。
「ネックは主に農業問題だが、農業関係者も何が何でも反対というひとばかりではない。これを機会に、自立した農業を目指す機運も高まっている。戸別所得補償制度を上手に使えば自由化の風波を軽減し、農業の競争力強化も展望できるはずだ。
政府は菅首相を議長とする「農業構造改革推進本部」を設置し、来年6月をめどに農業再生の基本方針をまとめる。これは事実上TPP対策でもあり、その内容とタイミングがTPP参加のカギだ。必要な農業保護はしなければならず、それなりの予算措置は当然だ。しかし、かつてコメの関税化に際して6兆円もの予算をつけながら、農業土木に費消してしまった苦い経験がある。その愚を繰り返してはならない。
時間的余裕はあまりない。米国は来年11月にハワイで開かれるAPEC首脳会議で、TPP交渉の終結を宣言する意向だ。9カ国のうち1カ国でも反対すれば「参加」は認められない。そしてTPPを日本にとってメリットの多いものにしようと思えば、できるだけ早く参加してルール作りに加わる必要がある。そのためには国内調整を急がなければならない。「政治主導」の正念場だ。
私の家では当然コメを食べますが、買うときはオンライン通販で直接農家から買っています。オンラインでお米を売っている農家がどれだけいて、どれだけの人が買っているのか分かりませんが、少なくともそこにはマーケットがあり、アイディア次第でビジネスを拡張する余地がいくらでもあると思います。極端にいえば、関税が無くなることでオーストラリアからお米が入ってくるのであれば、オーストラリアへの輸出関税が無くなるのだから、日本の農家がオーストラリアの農家に勝る何かがあれば、オーストラリアにお米を輸出することができるわけです。
そう言う中でProject Syndicateに「江戸時代を夢見る日本」というGuy Sormanの記事で、猪瀬直樹副都知事の「新江戸時代論」というものを取り上げています。それは、減少する裕福な人口が伝統と再びつながり、ゼロ成長をするというもの。日本のことを非グローバライゼーション化と呼び、非現実的な夢としています。日本が江戸時代の夢から早く目覚めないと中国帝国の一部になりかねないと、警告を鳴らしています。
よく議論で、日本は世界と競争しなくてもいい、競争力が無くてもいい、と聞きます。これはこれで一つの考え方であり、まっとうな議論だとは思います。しかし、日本が競争したくなく・その気がなくても、世界は勝手に競争し、競争力を高めています。
この様な状況が続くと、競争力のある企業や業種が競争力のない企業が業種を食べさせていくことになります。社会保障と一緒です、もし政府が現状を維持するために税率を倍にしますと言ったらどうされますか?日本国内の競争力がある企業や国民はどんどん海外に出ていくと思います。そうなれば日本は益々弱くなり、ジャパン・パッシングどころかジャパン・ナッシングになりかねません。
今の日本の現状について、米国政府の政策決定に大きな影響力を持つとされるヘリテージ財団が11月9日にリサーチペーパーとして発表していましたのでご紹介したいと思います。タイトルは「オバマ訪日で日本にあまり期待してもだめ」というもの。
- APECによって東京の地域におけるリーダーシップを示すことや菅内閣の支持率暴落を食い止めるものと期待したが、その可能性は無くなった。
- それよりも、民主党は臆病な外交政策が中国とロシアの冒険主義を勢いづかせてしまい、このことに対する批判にさらされている。
- そして、民主党は日本の安全を保証していたアメリカを疎外してしまったことで日本は今、危険な海を漂流している。
- 民主党の経済政策もまた無能である。それは、オバマ政権が重要視するTPPに対して、民主党は参加すると発表出来ず、単に「さらに情報を集め、議論をし、参加するかしないか決める」とし、リーダーシップを示しているとは言い難い。
- オバマ大統領は菅総理に対して北朝鮮や中国の脅威について話をし、安全保障に関する二国間同盟の重要性について認識させる必要がある。
- ワシントンは日本にあまり期待しても仕方がない。日本が尖閣諸島で中国ともめていた時、アメリカは日本の安全保障を約束したにもかかわらず、民主党は中国のプレッシャーに屈したのである。
- しかし、去年政権を取ってから荒々しかった外交政策も、最近少しずつそうではなくなり、そのひとつが前原外相となったことでより現実的な政策を進める可能性があることである。
- 民主党政権は少しずつアメリカとの関係を修復しようとし、正しいことを言うようになってきたが、沖縄の知事選挙が終わるまで具体的な動きをしないようである。
- 沖縄の海兵隊再編問題が解決しなかったからオバマ大統領と菅総理とのサミットのあとの記者会見で安全保障に関する共同声明が無かったのである。
- 今回のオバマ大統領のアジアツアーの中でもっとも何も期待できないのが日本への訪問である。
- ただ、日米同盟は太平洋地域におけるアメリカの戦略にとって最も重要であるとともに、地域の安定にとっても重要であるため、オバマ大統領が日本のリーダーと連携するのは重要である。
- アメリカの対中政策へのヘッジとして日本は最重要であり、オバマ大統領はこの解釈をおろそかにしてはいけない。
としていますが、なんともアメリカ政府にとって民主党政権はやりにくい相手であるということが見えてきます。
日本も早く現実路線に戻り、競争力を付け、威厳がある国に戻り、ジャパン・ナッシングとならないようにしてほしいと強くに思います。
2010年11月5日金曜日
フーターズから日本のデフレを見る
本題の前に、今日は尖閣諸島の衝突船長のビデオがYouTubeに流れたということでニュースもツイッターは大盛り上がりです。私は波に乗り遅れたので何も呟きませんでしたが…海上保安庁、政府の人間と国会議員数名しか見たことのないビデオが流出するのだから、情報社会ってすごいなぁ、って感心しました。そして、民主党・政府の情報管理(能力の無さ)ってすごいなぁ、って感心しました。
そして次に考えたのが、そこまでひどくはないだろうと思い、もしかしたら民主党・政府がYouTubeにアップしたのかなぁ?って陰謀説目いた考えをしましたが、でも、まぁ、民主党がそんなに器用ではないか、もしそんなに器用ならこんな問題になっていないか、とそんな余計ことを考えるのをやめました。
私が思うに、民主党・政府は野党にいるときに中国を読み間違えてしまったのかなぁ、と思っています。と言うのも戦後50年間、日本は自民党とアメリカと手を結んで実質支配されてきたのですが、民主党は政権を取るためにはアメリカの対極(Counter Balance)を探す必要があった。中国も同じく自民党の対極を探していたので、お互いに好都合。その当時の民主党は野党だったから中国もいい顔をしていた・できたのでしょう。
でも、民主党が政権を取って空想の話が現実の政治(Realpolitik)になったとき、野党民主党(空想)と与党民主党(現実)と付き合い方を変える必要になった、と思っています。
そのため、民主党は「あんなに私のことを愛してくれたじゃないか!」と中国に対していい、中国は「何のことを言っているの?あなたはただのダシだったのよ」と突き放す。民主党とすると結婚詐欺に会った気持なのかもしれません。中国からすると、もう少し骨のある男と結婚したつもりだったのかもしれません。
まぁ、いずれにしましても大人の世界・政治の世界は良く分かりません。
では、本題に。
最近、東京の赤坂見附にフーターズができました。アメリカの店舗には行ったことがあったのですが、友達の間でも話題で、ニュースになったとたんメールが行きかっていました。まだ日本のお店には行っていないので、少し空いてきたら行ってみようと思います。今は相当混んでいるようです。
でも、このフーターズの日本進出がデフレの象徴だとするブルームバーグで見つけましたのでご紹介します。
- 今までの日本では、女性はプラダ、グッチ、ヴィトンで買い物をしていた。
- 男性は2万円のネクタイを買い、20万使って銀座のクラブに通っていた。
- 日銀がどんなにお金を日本経済につぎ込んでもデフレが進んでいる。
- その理由は、国民の日本の将来に対する信頼感の無さである。
- 日本の政治がその大きな理由の一つである。
- 数カ月に一度に総理大臣が変わり、国会では生活水準の維持のことより、増税のことばかりを議論している。
- 現在の日本の状況を良く表しているのが、日本で一番注目している会社が安い洋服を販売するファーストリテーリングである。
- 昔だったらウォークマンやハイテク機器などだったのだから、落ちたものである。
- 昔だったらシャネル、D&Gだったが、今ではH&M、フォエバー21、IKEAなのだから、落ちたものである。
- 水商売もバブル期なら一人20万円を銀座や六本木で使っていたので、いまではフォーターズとなったのである。
- 将来に対する信頼感の無さから出生率が下がっている。
- 海外での影響力も下がり、中国の漁船がぶつかって中国が文句を言ってくれば、すぐさま日本は引き下がる。
- そして今度はロシアが便乗してきた。
- 後はインドが何かしてくれば、アジア3連勝。
- 日本は死にそうな経済を何とかしないといけない、借金がGDPの200%、ゼロ金利、円高と言うことで、言うのは簡単だが。
- 10年後にデフレが改善していると誰も思っていないからデフレが進行しているのである。
- だから、今までお金を使っていた人がお金を使わなくなっている。
- だから、政治家や企業のトップや投資家は一杯必要なのである。
- フーターズで一杯、いいかも。
フーターズのメニューを見ましたら、それほど安くない。バーガーが1700円、ドリンクを入れたら2300円。ふーん、デフレまっただ中の私からすると、高いかも?
2010年11月4日木曜日
昨日の量的緩和を簡単に
皆様もニュースでご存じだと思いますが、中間選挙は予想通り民主党が負けました、そしてFRB・FOMC(連邦公開市場委員会)が量的緩和第二弾(QE2)を発表しました。こちらの内容は大方の予想より少し大きい結果となりました。
̵ 不動産担保証券への再投資を含めると9000億ドル(約80兆円)となります。
̵ 買い戻しの時期は思っていたより少し長い来年の第2四半期末までとなりました。
̵ 30年満期の財務省証券が思いのほか少なく、このため売られています、ほとんどが2.5~10年満期のものとなりました。内訳:http://av.r.ftdata.co.uk/files/2010/11/NYFED.png
̵ 満期の平均が5~6年程度となります。
̵ 今回発表した額はまだ小手先で、以前お伝えしましたようにゴールドマン・サックスは2011年から2012年にかけて更なる買い戻しを発表し、合計で2兆ドル(約150兆円)になるのではないかと予想しています。
̵ FRBの量的緩和政策はアップサイドが少ない割に資産バブルを引き起こすリスクが高く、世界の経済を不安定にさせる可能性が高い。
̵ アメリカ経済は弱っているが、量的緩和が正しい解決策ではない。
̵ 1000億ドルの資産を買い取ることで、同額の現金が経済を流通することになり、これによって長期金利が下落し、ドルの価値が下がり、コモディティの価格や農業地や株価の上昇につながっている。
̵ 危険なのは金利が通常に戻った時、レバレッジでこの様な資産に投資をしている投資家に与える影響である。
̵ さらに、前回の危機でエマージング・マーケットへの影響が少なかったが、アメリカの低金利政策によってこの様な国へ資金が流入しており、通貨のボラティリティが高くなっている。
̵ このため、これらの国では通貨を弱くすることで輸出を守り、輸入を抑えようとしているが、これによって貿易摩擦になる可能性がある。
̵ また、将来アメリカ経済が成長軌道に乗った場合、銀行のバランスシートに乗ったキャッシュをどうやって引き戻すか、FRBのエグジット・ストラテジーが難しくなる。
̵ 可能性として、ものすごく高い金利を設定する必要になることが考えられる。
̵ 現実的にFRBがアメリカ経済活動を回復させる施策は限られている。
̵ 政府と議会は、住宅の資産価値がマイナスになっている人を助け、借り入れができない企業が融資を受けられ、将来の増税の懸念を無くすことを考える必要がある。
中間選挙が日本に与える影響は少ないと思います。日本としては民主党より共和党のほうが付き合いやすいので今回の中間選挙の結果は限定的にプラスにはなると思います。2年後の大統領選挙で共和党の候補が大統領になったら影響は大きいと思いますが、連邦議会の結果だけでは影響は限定されると思います。
量的緩和が日本に与える影響ですが、今日は円高によって株が上昇していますが、引き続き円高と株安だと思います。その理由としましては:
量的緩和→ドルを印刷→資産を買う→ドルがたくさん流通→ドルの価値が下がる→ドル安・円高→日本株安
2つ目のオプションの可能性もあります:
量的緩和→ドルを印刷→資産を買う→ドルがたくさん流通→日本の株式市場に資産が流入→日本株高
日本へ投資する資金があるならば、リターンの高い中国、ベトナム、ドバイ、ブラジル、ロシアなどのエマージング・マーケットに私だったら投資しますので、日本への資金の流入は限定的だと思います。
2010年11月2日火曜日
Bubbly Bubble ~バブリーなバブル
バブルがなぜ起こるのか?という疑問に対して科学的な観点から説明する記事がニューヨーク・タイムズにありましたのでご紹介したいと思います。
日本でバブルと言えば1980年後半から90年前半に不動産価格高騰、地上げ、ロックフェラープラザ買収、ボディコンなど、その当時25歳以上の方々はいろいろな思い出話で話題に欠けることが無いと思います。
私はその当時まだ中学・高校生でしたのでバブルの思い出と言うような思い出はあまりありません。あるとすれば、初めて「ディスコ」に行ったことでしょうか。それは芝浦にありましたジュリアナに先輩のオープンのBMWに乗っけてもらって連れて行ってもらったことです。
もう一つは中学から高校にかけて毎冬スキー場で1~2ヵ月の住み込みのアルバイトをしていました。リフト、食事、部屋代支給、仕事内容としては外国からのお客さんの接客、宅急便の受付など1日5~6時間ほど。中ボーのくせに、終わってみると現金で40~50万円「お給料」をもらいました。今思うと夢のようです(笑)。
30歳以下でその当時のことを全く知らない方は是非「バブルへGO!!」という映画を見てください。ストーリーの好き嫌いはともかく、その当時のことをうまく表していると思います。特に私が好きだったのが当時、日本長期信用銀行に新卒で入行した劇団ひとりの「田島圭一」というキャラクターです。長銀はその当時日本ナンバーワンの銀行だったのですが、広末涼子の主人公「田中真弓」が「田島圭一」に「長銀に行くのやめな、潰れるから」と言ったことが一番印象に残っています。
でも、その当時の日本のバブルをご存じでない方も心配しなくても大丈夫です、当時ほどすさまじくはないとしても、常にバブルと言うものが存在します。最近ですとITバブル、アメリカの住宅バブル、今ですと金やコモディティバブル、中国全体のバブル、と言ったように。
なぜバブルが起きるのか?経済学からの観点で言うと、政策金利の高さ・低さや金融規制の緩和などが主の原因とされます。認知心理学者はパターン認識の問題にするそうです。そして、最近は神経科学者もバブルに興味を持ち始めているようです、このニューヨーク・タイムズのこの記事ではBaylor College of MedicineのRead Montagueの実験を通じて、神経科学観点でバブルについて説明します。
まず実験の内容から:
- 実験の対象者には100米ドルと株式市場に関する情報が渡されます。
- 100米ドルの内いくらかを投資し、上がったか下がったかを実験します。
- 投資を20回続けます。
- 儲けは対象者に渡されます。
- ただ、賭ける「マーケット」はバブル期にある1929年のダウ平均、1987年のS&Pと1999年のナスダックとなります。
- 賭けている間、Montague氏は脳神経の動きをモニターします。
そしてこの実験の結果です:
- 当然のように脳は褒美・利益を求めることが分かりました。
- バブルの初期段階では最大限利益を求めて、ドーパミンの分泌量が多かったことが分かりました。
- マーケットが上昇して行くにつれ、脳の尾状核にドーパミンが注ぎ込まれ、それによって対象者が興奮を覚え、マーケットにより多くの資金を賭けていきます。
- しかし、ここで面白いことがわかりました、マーケットが上昇するにつれ、脳のドーパミンの分泌量が次第に減少して行くのがわかったのです。
- Montague氏は「脳細胞がだんだん不安を覚え、何かがおかしいとわかったようです」と言います。
- そして、バブルが弾ける直前、オーバーヒートしたため活動を停止したかのようにドーパミンの分泌が完全に途絶えます。
- しかし、脳のほかの部分、例えば前頭葉前部などは利益を求める欲求から、ドーパミンの分泌が途絶えたことを気にしなくなり、マーケットが下がらない理由をいろいろと作り上げていくことがわかりました。
- ドーパミンの分泌量を測って投資をすれば、普通の投資家よりも先にマーケットから抜け出る判断ができ、結果損をしないで済むという。
- Montague氏は「脳を行きかうシグナルが我々より賢いと思うと不思議である」と言います。
さらに記事は:
- まだ不完全な実験ではあるが、脳がどのようにマーケットを理解し、なぜ投機的な行動をとるのかが見えてきます。
- 人間の脳と言うのは単一な声ではなく、脳内で議論をしているため、もし正しくないほうの声に従うとバブルが起こるのです。
- さらに、ほかの要素が加わるとよりこの性質が悪化すると言う。
- 例えば、他人や知り合いの儲け話を聞くことで、対抗心が生まれ、その結果リスクを忘れてしまい、投機に走りやすいとしています。
- 将来、神経科学が発達すると脳の動きからバブルを予測して事前に止めることができるようになるかもしれない。
としています。
まぁ、私の周りでは損をしていた人のほうが多いと思いますが、その方々から日本のバブルの思い出話をいろいろ伺いますと、ほとんどの人が笑いながら楽しそうに話をしますので、バブルはそんな悪いものでもないのかなぁ、と思ってしまいます。テレビなどでは笑えない話がたくさんありますのでなんとも言えませんが。
ただ、確実に言えることは、いつか弾ける中国のバブル、その時は笑ってなんかいられないでしょう…
Labels:
日本経済
登録:
投稿 (Atom)



