久しぶりのブログ更新となります。3月11日の震災以来更新しようと思ってはいたのですが、その気持ちにはなれず1ヶ月が過ぎ、4月中旬には新たなビジネスを始めることとなったことで忙しくなり、半年近く更新を怠ってしまうこととなってしまいました。ここにきてビジネス立ち上げも一段落しましたので更新しようと考えました。
まず始めに、いろいろな方から「更新しないの?」ってお便りをいただきましたので皆様にはお詫びします。これから徐々に更新頻度をあげて行きたいと思っておりますので、これからもよろしくお願い致します。
さて、まずこの半年間の私ですが、3月11日から約1ヶ月間はだいたいの人と同じように、時間が止まったかのように時が進んでいきましたが、4月中旬にとある海外の人と知り合った結果から営業代行のビジネスを開始することとなりました。その準備に7月一杯かかってしまいました、やっと今週から一段落となりました。
一言で営業代行と言っても、リアルな営業、オンラインの営業、そしてコールセンターの営業の3つの要素を兼ね備えたビジネスを目指しております。さらに、ただ営業活動をするだけでなく、マーケティングや顧客管理(CRM)なども含めて、総合的に商品やサービスの販売を目指すというもので、国内だけでなく海外のメーカーなどのお客さまもターゲットに、今後展開して行きたいと思っております。
その最初の商材として販売を開始したのが「ベストウォーター」というドイツ製の逆浸透膜浄水器です。詳しくはこちらのランディングページをご覧いただければと思います→http://www.bestwater-japan.com。現在ホームページの制作を進めておりますので出来上がりましたら改めてご報告致します。
さてさて、本題の経済ですが、昨日の午前中に日銀が4.5兆円という過去最大規模の円売りで単独介入して7月中旬以降ずっと80円を割り込んで、最近では76〜77円代を推移していた円が80円に戻りました。しかし、今日また80円を割り込んでしまい、4.5兆円は焼き石に水という感じになってきました。まぁ、でもそれもそうだよねぇ〜って感じが私にはします。(ましてや、日銀にいらっしゃる頭のいい方々はそんなことは百も承知でしょうけど、無駄でもやらないといけないのでしょう、きっと。)
というのも、昨年からお伝えしていましたが、そもそも日本人から見ると円高かも知れませんが、世界から見るとドル安な訳で、ドル安をどうにかしないと円高はどうにもならない訳です。だから、4.5兆円をアメリカにあげて「これを使って景気付けでもしてください」とでも言った方が円高に効果があるのではないかと思ってしまいます。
もしくは、円高で輸出企業が大変だということなので、社内のリソースを使って「どうすればアメリカの景気を良くできるか委員会」を作って景気底上げ策を提案すれば、アメリカの景気が良くなって輸出が増える上に円安にもなる、という一石二鳥になります。
上記は大げさな表現をしましたが、事実、円高をどうにかするためにはドル安をどうにかしないといけない訳で、ドルを強くするためにはアメリカの景気が回復しないといけないのです。でもそのアメリカの景気はというと、やれ二番底、やれ不景気だ、やれ恐慌だ、という見出しで最近の新聞はにぎわい、株も下落の一途をたどっています。
2008年にリーマンがふっ飛んで世界の景気がおかしくなってから欧米の対応はと言うと、お金を印刷して穴埋めをするという、日本が90年代に行ってきたことをよりスピーディにやっているだけだと思っています。あって言う間にやった、量的緩和第1弾(QE)と第2弾(QE2)、そして今後経済界が期待している第3弾(QE3)と日本がやったことをそのままアメリカが真似ていると言っても過言ではないのです。ということは欧米の景気は良くなっているかのように見えるものの、お金を印刷してその場しのぎで補填をしているだけで、根本的には何も変わっていないのです。同じことをワシントンポストのスティーブン・パールスタインが言っています。
そうしますと、円高・ドル安はというと… はい、何も変わらないのです。
2011年8月5日金曜日
2011年3月1日火曜日
見直されはじめた日本
花粉の季節が到来しました。本当にどうにかしてほしいと思います。杉をなぜ植えたんだぁ!と叫びたくなります。そこで調べてみたら、戦後、建設用木材が必要だからということで大量に植えられた杉やヒノキらしいのです。これが日本ではなく、訴訟大国アメリカでしたら集団訴訟で国が訴えられているのではないかと思います、ほんと、エリン・ブロコビッチの世界です。不幸中の幸いなのか、いい思いをしているのは製薬会社で働く花粉症ではない人と花粉がない海外で働く人たちだけではないでしょうか。まったく。
グチはこれくらいにしておきます。
さて、ここ1週間、気になるニュースとしましては、石油やコモディティなどの価格上昇、表に出始めたデモを統制しようとする中国政府、もうすぐ終わりそうなカダフィ政権と、やはりニュージーランドの地震でしょうか。
ニュージーランド
まず、ニュージーランドで亡くなられた方々やその家族にはご冥福をお祈りしたいと思います。まだ発見されていない方も多くいますので1日でも早く見つかることを願っています。
リビア
続きましては、カダフィ政権がそろそろ終わろうとしています。ロッカビー上空で1988年にパンアメリカン航空103便の爆破・墜落を指導したとされるカダフィ大佐。これによってその後のリビアは経済制裁などによって国際的に孤立していましたが、2003年以降、核放棄や103便の爆破責任を認めて賠償を遺族に支払ったことで2006年にアメリカと国交が正常化しました。その後、西側諸国との関係が次第に正常化して、カダフィはアラブのヒーロー的に西側ではもてはやされていました。自国民を空爆するような男をヒーローともてはやした西側の責任はあっても、取られることはないでしょう。
そういう中で、ウォールストリートジャーナルには、そのカダフィ大佐の看護士兼愛人のGalyna Kolotnytska(何て読んだらいいのか検討もつかないので、そのまま)がリビアから脱出したとあります(写真下記)。このほかにも専属パイロットなども脱出したとのことで、沈んでいく船からどんどん逃げ出しているようで、政権の日数も限られていると伝えられています。
なぜ中東を中心にこのような事態になっているのか、その理由のひとつが物価と失業率の上昇とされています。最近このブログでは世界の物価上昇について記載していますが、なぜそうなっているのか、その理由としてあがられるのは、
1. サブプライム問題以降アメリカの金融機関に大量の不良債権が残る
2. これにより貸し渋りが起こり、景気が低迷
3. 金融機関にお金があればバランスシートが正常化するとのことで、量的緩和(QE2)で大量にドルが印刷
4. そうするとドルが安くなる
5. これに負けまいと世界各国でお金が印刷
6. その影響によって世界はじゃぶじゃぶにお金に浸される
7. 余ってお金は投機に走る
8. 石油やコモディティなどである
9. 需要が高まったことで、提供側は値段をつり上げるか、今は売らず、将来価格がもっと上昇してから売ろうとし
10. 石油やコモディティなどの供給が減る
11. ますます値段が上がる
12. 平均所得の低い国や地位の人はものが買えず、不平不満が積もる
13. チュニジア、エジプト、リビアのようになる
マネーサプライ
どれだけのお金が流通しているのか、増えたのか、下記のグラフをご覧頂くと一目瞭然だと思います。それぞれの国によって時間軸が異なりますが、左上のアメリカ、右上の中国、続いてヨーロッパ、日本、英国、インドのM2/M3のマネーサプライをグラフ化しています。
マーク・ファーバー
Marc Faber Limitedの創業者・社長で投資アナリスト・投資アドバイザーのマーク・ファーバーが今の経済状況について下記YouTubeの中で説明しています。
要約しますと:
・ 我々は絶望的な状況にある
・ 今のブームは作り上げられたものであり、長期的に維持できるものではない
・ そのうち景気は悪くなり、お金をもっと印刷することになる
・ その結果インフレになり、景気が悪化することになり、いわゆるスタグフレーションである
・ このような状況になると国は戦争をすることになり、デリバティブやマーケットなどすべてがクラッシュする
・ コンピュータがクラッシュすると再起動が必要なように、世界も再起動が必要になる
・ このような危機的状況が訪れようとしている時、不動産、株、債券、現金、貴金属など何に投資をすればいいのか、それは分散することです
・ ここ100年のドイツを見ると国債を持っていた人たちは、第一次世界大戦、ハイパーインフレ、第二次世界大戦と3回紙くずになっている
・ 個人的には株の方がいい投資であると思う、それは株だと会社の一部を手に入れる訳で、債券で会社に金を貸すこと、特に国に金を貸すことよりは株の方がいいと思う
と、かなり悲願的な意見になっています。世界がこの先良いのか悪いのか、アメリカが良いのか悪いのか、株が良いのか悪いのか、債券が良いのか悪いのか、は私にはわかりませんが、ファーバーの話しやマネーサプライのグラフを見ていると、キャッシュが勝つとは思いにくいです。
さて、調子に乗っている間にたくさん書こうと思います。
見直され始めている日本?
続きましては日本についてです。フィナンシャルタイムズに「日本に投資すべき理由」と題した記事がありましたので、ご紹介したいと思います。ここ最近、アメリカ、オーストラリア、インドネシア、ブラジルなどの株が上昇している割に日本株はついて行っていないと言われていました。日本株以外が高くなってしまったため、割安株目当てに国外の投資家が日本株を買い始めていると言われ、先日東証からこれを裏付けるデータが発表されていました。
そういう中でフィナンシャルタイムズの記事には:
・ 中央銀行が金融の蛇口を開けてから世界中の資産の価格が上昇している
・ ただ、長期の投資家からすると割安株が少なくなって来ている状況である
・ 苦し紛れのあまり、ファンドマネージャーは長らくトレンドから外れている日本株に目を向け始めている
・ 彼らは無駄な努力をしているのであろうか?
・ 20年近くデフレが続くと思われている日本だが、実際に始まったのは1999年からである、しかもデフレになってからも経済成長は崩壊しなかったのである
・ OECDのキャプタあたりのGDP成長率を見ると、2008年までの10年の間、日本は若干アメリカに劣っているだけで、ここ5年で見ると若干アメリカを上回っていることがわかる
・ さらに理解されていないのが日本の人口問題である
・ 日本の人口が減少しているにもかかわらず、キャピタあたりの成長率は上昇しているということは生産性が高まったということになる
・ Smithers & Coのアンドリュー・スミザーズによると労働人口は1995年以来減少を続けているが、非労働人口対労働人口の依存率のピークは過ぎようとしているという
・ 先進国の多くはこのピークをこれから向かうことになっている
・ これまでの日本企業の悪いクセだった過度な資本投資、株式の希薄化、少ない資本収益率などが改善され、世界的に競争力のあるものにしようとする動きが見られる
・ 日本国内の成長率が乏しいと判断した企業は海外投資にシフトするなどして、変化し始めている、このいい例が新日本製鐵と住友金属工業の合併である
・ ピーター・タスカによると2000年以降Topix銘柄企業のEPSの平均が200%であるとしている
・ 企業の成長と利益が株主のリターンにどれだけ反映されるかがこれまでの日本の問題であった、CLSAがACGAとともに行った調査では、昨年度は日本がガバナンスにおいて最も改善したとされている
・ ただ、海外の資本はインカムではなく、キャピタルゲインを求めている
・ しかし、そのまま上手くいかない理由として、銀行の過小資本やパブリックセクターにおける借金である
・ 低成長とインフレがない環境の中で借金の山を返すのは相当難しいが、これらの借金のほとんどは日本国内の投資家が保有しているものなので、格付け機関が何を言おうと我々は気にすることはない
・ 1990年以降日本国債のイールドの上昇にベットした投資家の多くは大きな傷口を負ったことを忘れずに
・ 私は日本が魅力的に見える。
アカデミー賞ドキュメンタリー賞
最後に昨日アカデミー賞で「英国王のスピーチ」が作品賞をとりましたが、サブプライム問題を題材にしたドキュメンタリーでドキュメンタリー賞を受賞した「Inside Job」というのもなかなか面白そうでした。
監督のチャールズ・ファーガソン氏は受賞の際
"Forgive me, I must start by pointing out that three years after our horrific financial crisis caused by financial fraud, not a single financial executive has gone to jail, and that’s wrong."
「まず始めに指摘したいのが、金融詐欺によって引き起こされた金融危機から3年経つが金融機関の経営者誰一人として牢屋にいない、それは間違いである」
とスピーチしていました。
トレーラーがありましたので下記に添付します。申し訳ありません、英語のものしかなかったので、日本語を探してあればまた添付します!あと、日本で公開されるのか、その場合いつなのか確認します。ご存知の方がいらっしゃればご連絡ください!宜しくお願いします!
グチはこれくらいにしておきます。
さて、ここ1週間、気になるニュースとしましては、石油やコモディティなどの価格上昇、表に出始めたデモを統制しようとする中国政府、もうすぐ終わりそうなカダフィ政権と、やはりニュージーランドの地震でしょうか。
ニュージーランド
まず、ニュージーランドで亡くなられた方々やその家族にはご冥福をお祈りしたいと思います。まだ発見されていない方も多くいますので1日でも早く見つかることを願っています。
リビア
続きましては、カダフィ政権がそろそろ終わろうとしています。ロッカビー上空で1988年にパンアメリカン航空103便の爆破・墜落を指導したとされるカダフィ大佐。これによってその後のリビアは経済制裁などによって国際的に孤立していましたが、2003年以降、核放棄や103便の爆破責任を認めて賠償を遺族に支払ったことで2006年にアメリカと国交が正常化しました。その後、西側諸国との関係が次第に正常化して、カダフィはアラブのヒーロー的に西側ではもてはやされていました。自国民を空爆するような男をヒーローともてはやした西側の責任はあっても、取られることはないでしょう。
そういう中で、ウォールストリートジャーナルには、そのカダフィ大佐の看護士兼愛人のGalyna Kolotnytska(何て読んだらいいのか検討もつかないので、そのまま)がリビアから脱出したとあります(写真下記)。このほかにも専属パイロットなども脱出したとのことで、沈んでいく船からどんどん逃げ出しているようで、政権の日数も限られていると伝えられています。
なぜ中東を中心にこのような事態になっているのか、その理由のひとつが物価と失業率の上昇とされています。最近このブログでは世界の物価上昇について記載していますが、なぜそうなっているのか、その理由としてあがられるのは、
1. サブプライム問題以降アメリカの金融機関に大量の不良債権が残る
2. これにより貸し渋りが起こり、景気が低迷
3. 金融機関にお金があればバランスシートが正常化するとのことで、量的緩和(QE2)で大量にドルが印刷
4. そうするとドルが安くなる
5. これに負けまいと世界各国でお金が印刷
6. その影響によって世界はじゃぶじゃぶにお金に浸される
7. 余ってお金は投機に走る
8. 石油やコモディティなどである
9. 需要が高まったことで、提供側は値段をつり上げるか、今は売らず、将来価格がもっと上昇してから売ろうとし
10. 石油やコモディティなどの供給が減る
11. ますます値段が上がる
12. 平均所得の低い国や地位の人はものが買えず、不平不満が積もる
13. チュニジア、エジプト、リビアのようになる
マネーサプライ
どれだけのお金が流通しているのか、増えたのか、下記のグラフをご覧頂くと一目瞭然だと思います。それぞれの国によって時間軸が異なりますが、左上のアメリカ、右上の中国、続いてヨーロッパ、日本、英国、インドのM2/M3のマネーサプライをグラフ化しています。
マーク・ファーバー
Marc Faber Limitedの創業者・社長で投資アナリスト・投資アドバイザーのマーク・ファーバーが今の経済状況について下記YouTubeの中で説明しています。
要約しますと:
・ 我々は絶望的な状況にある
・ 今のブームは作り上げられたものであり、長期的に維持できるものではない
・ そのうち景気は悪くなり、お金をもっと印刷することになる
・ その結果インフレになり、景気が悪化することになり、いわゆるスタグフレーションである
・ このような状況になると国は戦争をすることになり、デリバティブやマーケットなどすべてがクラッシュする
・ コンピュータがクラッシュすると再起動が必要なように、世界も再起動が必要になる
・ このような危機的状況が訪れようとしている時、不動産、株、債券、現金、貴金属など何に投資をすればいいのか、それは分散することです
・ ここ100年のドイツを見ると国債を持っていた人たちは、第一次世界大戦、ハイパーインフレ、第二次世界大戦と3回紙くずになっている
・ 個人的には株の方がいい投資であると思う、それは株だと会社の一部を手に入れる訳で、債券で会社に金を貸すこと、特に国に金を貸すことよりは株の方がいいと思う
と、かなり悲願的な意見になっています。世界がこの先良いのか悪いのか、アメリカが良いのか悪いのか、株が良いのか悪いのか、債券が良いのか悪いのか、は私にはわかりませんが、ファーバーの話しやマネーサプライのグラフを見ていると、キャッシュが勝つとは思いにくいです。
さて、調子に乗っている間にたくさん書こうと思います。
見直され始めている日本?
続きましては日本についてです。フィナンシャルタイムズに「日本に投資すべき理由」と題した記事がありましたので、ご紹介したいと思います。ここ最近、アメリカ、オーストラリア、インドネシア、ブラジルなどの株が上昇している割に日本株はついて行っていないと言われていました。日本株以外が高くなってしまったため、割安株目当てに国外の投資家が日本株を買い始めていると言われ、先日東証からこれを裏付けるデータが発表されていました。
そういう中でフィナンシャルタイムズの記事には:
・ 中央銀行が金融の蛇口を開けてから世界中の資産の価格が上昇している
・ ただ、長期の投資家からすると割安株が少なくなって来ている状況である
・ 苦し紛れのあまり、ファンドマネージャーは長らくトレンドから外れている日本株に目を向け始めている
・ 彼らは無駄な努力をしているのであろうか?
・ 20年近くデフレが続くと思われている日本だが、実際に始まったのは1999年からである、しかもデフレになってからも経済成長は崩壊しなかったのである
・ OECDのキャプタあたりのGDP成長率を見ると、2008年までの10年の間、日本は若干アメリカに劣っているだけで、ここ5年で見ると若干アメリカを上回っていることがわかる
・ さらに理解されていないのが日本の人口問題である
・ 日本の人口が減少しているにもかかわらず、キャピタあたりの成長率は上昇しているということは生産性が高まったということになる
・ Smithers & Coのアンドリュー・スミザーズによると労働人口は1995年以来減少を続けているが、非労働人口対労働人口の依存率のピークは過ぎようとしているという
・ 先進国の多くはこのピークをこれから向かうことになっている
・ これまでの日本企業の悪いクセだった過度な資本投資、株式の希薄化、少ない資本収益率などが改善され、世界的に競争力のあるものにしようとする動きが見られる
・ 日本国内の成長率が乏しいと判断した企業は海外投資にシフトするなどして、変化し始めている、このいい例が新日本製鐵と住友金属工業の合併である
・ ピーター・タスカによると2000年以降Topix銘柄企業のEPSの平均が200%であるとしている
・ 企業の成長と利益が株主のリターンにどれだけ反映されるかがこれまでの日本の問題であった、CLSAがACGAとともに行った調査では、昨年度は日本がガバナンスにおいて最も改善したとされている
・ ただ、海外の資本はインカムではなく、キャピタルゲインを求めている
・ しかし、そのまま上手くいかない理由として、銀行の過小資本やパブリックセクターにおける借金である
・ 低成長とインフレがない環境の中で借金の山を返すのは相当難しいが、これらの借金のほとんどは日本国内の投資家が保有しているものなので、格付け機関が何を言おうと我々は気にすることはない
・ 1990年以降日本国債のイールドの上昇にベットした投資家の多くは大きな傷口を負ったことを忘れずに
・ 私は日本が魅力的に見える。
アカデミー賞ドキュメンタリー賞
最後に昨日アカデミー賞で「英国王のスピーチ」が作品賞をとりましたが、サブプライム問題を題材にしたドキュメンタリーでドキュメンタリー賞を受賞した「Inside Job」というのもなかなか面白そうでした。
監督のチャールズ・ファーガソン氏は受賞の際
"Forgive me, I must start by pointing out that three years after our horrific financial crisis caused by financial fraud, not a single financial executive has gone to jail, and that’s wrong."
「まず始めに指摘したいのが、金融詐欺によって引き起こされた金融危機から3年経つが金融機関の経営者誰一人として牢屋にいない、それは間違いである」
とスピーチしていました。
トレーラーがありましたので下記に添付します。申し訳ありません、英語のものしかなかったので、日本語を探してあればまた添付します!あと、日本で公開されるのか、その場合いつなのか確認します。ご存知の方がいらっしゃればご連絡ください!宜しくお願いします!
2011年2月7日月曜日
QE2と中東問題の関係
皆様ブログの更新を1ヶ月以上も怠ってしまいまして申し訳ありませんでした。
以前からご覧頂いている方やツイッターでフォローいただいている方はご存知だと思いますが1月下旬に会社を設立致しました、その準備や営業などで少しバタバタしてしまいました(いい訳になりますが…)。
というわけで、会社は無事に設立されました。ホームページも2月下旬にはアップできるかと思いますので、アップしましたらまたご報告をさせて頂きます。ここ1〜2ヶ月は設立の準備とともに異業種交流会や会社を経営されている方のご紹介でいろいろな方とお会いしてビジネスチャンスやアイディアなどを発展する機会を多く作っていました。
そういう意味では、今まで会社員でいるときとは全く違う考え方や話し方をしている自分に気づきました。やはり人と人とのつながりが重要だと最近つくづく感じるようになりました。
さて、この1ヶ月間いろいろとニュースがありましたが、やはり一番気になったのがエジプトのプレ革命でしょうか。チュニジアから始まった改革(と思われる)運動はその後エジプトやヨルダンへと連鎖をして行きましたが、私は中東のベルリンの壁とでも言うべく、今回の一連の改革(と思われる)運動はベルリンの崩壊に近い感覚を覚えました。というのも当時はCNNが伝える情報にみながテレビに釘付けになっていたと思いますが、今はアルジャジーラの映像にみんなが釘付けです。そしてベルリンと同じように、今回のチュニジアやエジプトでは、西側諸国は全く事前に感知していなかったところや、今後どうなるのか誰も全くわからないところなどは、似ている気がしています。
IMFが2010年4月にエジプトに関するレポートを出しましたが、その内容は2010年2月に2週間以上かけて調査した結果をレポートしたものですが、全く持って的を外していることがわかります。
そもそもなぜ中東でこのようなことになってしまったのか?私は今回の中東の問題はアメリカの量的緩和(QE2)によって引き起こされていると思っています。以前このブログでも(アイルランド支援とアメリカの量的緩和に対抗する中国の量的規制)何度かお伝えしましたが、FRBは中国人民元へプレッシャーをかけるためにも量的緩和を行い、中国政府に人民元を切り上げるか、価値のないドルをひたすら買うか、を選択させるために行ったとお伝えしました。その副作用がチュニジアやエジプトだと思われます。
というのも、QE2によって世界はドルでじゃぶじゃぶに浸されたことで余った金が投機に走り始めました。ドル建てで取引されているコモディティの価格や先物に投機ドルが集まったことで価格が上昇し、その結果インフレになってしまい、途上国を中心に物価が上昇してしまっています。アメリカは製品を作って輸出できなくなったので、その代わりにインフレを輸出しているのです。先月、1月の1ヶ月の間に小麦が6%、砂糖が6%、コーンが8%、米が10%、コットンが17%も上昇しています。このためFTには物価上昇の専用ページまで立ち上がっています。
なので、アメリカや日本の株価が上昇していますが、これは決して景気が回復したら上昇しているのではなく、QE2によって印刷された余ったお金が流れているからと考えた方がいいと思います。
ということで、ブルームバーグには「中国住宅、日本やアメリカのバブル期と同レベルになる」と題した記事がありました。
この中でCitigroupの調査として、2010年における中国のGDPの内6.1%が住宅投資によって作られたものであるとし、これは2005年のアメリカと同レベル、さらに2%で1970年代の日本に並ぶとしています。
アメリカのQE2インフレは次にどこに輸出されるか注目されます。
以前からご覧頂いている方やツイッターでフォローいただいている方はご存知だと思いますが1月下旬に会社を設立致しました、その準備や営業などで少しバタバタしてしまいました(いい訳になりますが…)。
というわけで、会社は無事に設立されました。ホームページも2月下旬にはアップできるかと思いますので、アップしましたらまたご報告をさせて頂きます。ここ1〜2ヶ月は設立の準備とともに異業種交流会や会社を経営されている方のご紹介でいろいろな方とお会いしてビジネスチャンスやアイディアなどを発展する機会を多く作っていました。
そういう意味では、今まで会社員でいるときとは全く違う考え方や話し方をしている自分に気づきました。やはり人と人とのつながりが重要だと最近つくづく感じるようになりました。
さて、この1ヶ月間いろいろとニュースがありましたが、やはり一番気になったのがエジプトのプレ革命でしょうか。チュニジアから始まった改革(と思われる)運動はその後エジプトやヨルダンへと連鎖をして行きましたが、私は中東のベルリンの壁とでも言うべく、今回の一連の改革(と思われる)運動はベルリンの崩壊に近い感覚を覚えました。というのも当時はCNNが伝える情報にみながテレビに釘付けになっていたと思いますが、今はアルジャジーラの映像にみんなが釘付けです。そしてベルリンと同じように、今回のチュニジアやエジプトでは、西側諸国は全く事前に感知していなかったところや、今後どうなるのか誰も全くわからないところなどは、似ている気がしています。
IMFが2010年4月にエジプトに関するレポートを出しましたが、その内容は2010年2月に2週間以上かけて調査した結果をレポートしたものですが、全く持って的を外していることがわかります。
そもそもなぜ中東でこのようなことになってしまったのか?私は今回の中東の問題はアメリカの量的緩和(QE2)によって引き起こされていると思っています。以前このブログでも(アイルランド支援とアメリカの量的緩和に対抗する中国の量的規制)何度かお伝えしましたが、FRBは中国人民元へプレッシャーをかけるためにも量的緩和を行い、中国政府に人民元を切り上げるか、価値のないドルをひたすら買うか、を選択させるために行ったとお伝えしました。その副作用がチュニジアやエジプトだと思われます。
というのも、QE2によって世界はドルでじゃぶじゃぶに浸されたことで余った金が投機に走り始めました。ドル建てで取引されているコモディティの価格や先物に投機ドルが集まったことで価格が上昇し、その結果インフレになってしまい、途上国を中心に物価が上昇してしまっています。アメリカは製品を作って輸出できなくなったので、その代わりにインフレを輸出しているのです。先月、1月の1ヶ月の間に小麦が6%、砂糖が6%、コーンが8%、米が10%、コットンが17%も上昇しています。このためFTには物価上昇の専用ページまで立ち上がっています。
なので、アメリカや日本の株価が上昇していますが、これは決して景気が回復したら上昇しているのではなく、QE2によって印刷された余ったお金が流れているからと考えた方がいいと思います。
ということで、ブルームバーグには「中国住宅、日本やアメリカのバブル期と同レベルになる」と題した記事がありました。
この中でCitigroupの調査として、2010年における中国のGDPの内6.1%が住宅投資によって作られたものであるとし、これは2005年のアメリカと同レベル、さらに2%で1970年代の日本に並ぶとしています。
アメリカのQE2インフレは次にどこに輸出されるか注目されます。
2010年12月15日水曜日
2011年の予想(その2:ジョセフ・スティグリッツ)
コロンビア大学教授でノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツが2011年の経済について予想した投稿した記事がありましたので、前回に引き続き来年の予想をご紹介したいと思います。
— 世界経済は年初めより、深く分裂して終わろうとしている。インド、中国や東南アジアの途上国は力強く成長しているが、方やヨーロッパやアメリカはスタグフレーション、日本型の停滞と高い失業率が続いている。
— 先進国が直面している問題は雇用なき景気回復ではなく、沈滞した回復である。もしくはそれよりもひどい二番底の景気後退の可能性である。
— アジアの経済は世界経済を引っ張り上げるには小さすぎるが、コモディティの値段をつり上げるには十分な規模があるという、珍しい問題・リスクが生まれようとしている。
— アメリカでは量的緩和をすることで経済を活性化しようとしているが、これは裏目に出る可能性がある。それは、グローバル化された金融市場においてお金というものは最もリターンが見込めるところに流れるが、その場合、それはアメリカではなくアジアになるはずである。そうなると、お金は必要とするところには届かず、必要でないところにたどり着き、それによって、資産やコモディティにお金が流れ、価格をつり上げることになる。特に途上国でそうなる可能性がある。
— 高いレベルの余剰能力があるヨーロッパやアメリカにおいて、量的緩和はインフレを引き起こす可能性は低いと思われる。しかしながら、将来のインフレに対する懸念が長期国債の金利をつり上げる可能性があり、それはFRBが本来やろうとしていることの正反対の結果につながる。
— しかし、これだけが現在の世界経済が抱えている最も重要な問題ではない。世界各国、特にヨーロッパでは緊縮予算の傾向が広がっており、各国の債務返済の見通しが悪いことでマーケットが不安定となっていることが、今世界が直面している最も大きな問題である。
— 時期尚早な財政健全化がもたらす結果は目に見えている:成長が減速し、税収入が途絶え、財政赤字削減は失敗に終わる。
— 記録的に低い金利でお金を借りられるアメリカが現在しないといけないことは、今まで怠ってきた公共投資である。大規模な公共投資をすることで短期的な雇用を生みつつ長期的な成長をもたらし、さらには将来、国の負債の削減につながることになる。しかしながら、先見性のない金融市場は支出削減の圧力をかけている。
— さらに、ほかの経済問題も政治の行き詰まりから何も解決しないことも見えている。例えば、住宅の差し押さえ問題、中小企業の資金不足、従来これら企業に融資してきた中小銀行の倒産など。
— 反対にヨーロッパはと言うと、今より良くなることはないであろう。
— やっとの思いでギリシャとアイルランドを救出したヨーロッパであるが、ヨーロッパの自由市場経済はアメリカと同様にワークしないことが示された。
— アイルランドを見ればわかるように、土地バブルが弾けるとそのあとには大きな負債と過剰なキャパシティが残り、並大抵の努力では減らないのである、特に政治的に強いコネクションを持つ銀行が抵抗した場合にはなおさらである。
— 2011年の経済を予想するのはそれほど面白いものではない。答えは「暗い」で済むからである。アップサイドは少なく、ダウンサイドは大きいであろう。
— それより重要な質問は、ヨーロッパとアメリカが回復するにはどれだけ時間が必要なのか?そのマーケットが回復しないまま、アジアはどこまで成長を続けられるのか?である。
— 私は国内マーケットにフォーカスすることで成長は続くと予想する。そのためには中国もインドも経済の形を大きく変える必要があると思うが、可能であると考える。
— しかし、ヨーロッパとアメリカについては悲願的である。
— 今の問題を解決するには過剰にある能力を必要とするところにシフトすれば良いのである。例えば、環境問題の解決に向けて経済をシフトすれば良いのである。しかし、そのためには政治的な問題がある。
— アメリカの場合、共和党は経済を回復させるより、オバマが失敗することを望んでいる。
— ヨーロッパの場合27の国々がそれぞれの方向に向かって進もうとしている。そう考えるとアイルランドとギリシャを救出できたことは奇跡である。
— アメリカとヨーロッパでは、自由市場によってバブルが自由に成長できて、それが現在の問題を生むこととなったのである。これにより、自由市場の考えが衰退するかと思えば、その自由市場が緊縮予算を求めていることで政府や経済をドツボに嵌めようしているのである。
— もし政治が問題であるならば、政治が変わらなければ問題が解決しないことになる。それとも、過剰なキャパシティが自然と無くなるまで待つか、それとも経済に組み込まれている回復作用が時間をかけて直すかである。いずれにしても勝利はすぐそこにはない。
2011年は暗いようです、スティグリッツによると。
しかし、これを読みますと、過剰なキャパシティ、経済のシフト、緊縮予算、不良債権、政治の問題などなど、昔と今の日本に当てはまることがたくさんあるように思います。人間は人種に関わらず考えること・やることは変わらないのでしょうか?
— 世界経済は年初めより、深く分裂して終わろうとしている。インド、中国や東南アジアの途上国は力強く成長しているが、方やヨーロッパやアメリカはスタグフレーション、日本型の停滞と高い失業率が続いている。
— 先進国が直面している問題は雇用なき景気回復ではなく、沈滞した回復である。もしくはそれよりもひどい二番底の景気後退の可能性である。
— アジアの経済は世界経済を引っ張り上げるには小さすぎるが、コモディティの値段をつり上げるには十分な規模があるという、珍しい問題・リスクが生まれようとしている。
— アメリカでは量的緩和をすることで経済を活性化しようとしているが、これは裏目に出る可能性がある。それは、グローバル化された金融市場においてお金というものは最もリターンが見込めるところに流れるが、その場合、それはアメリカではなくアジアになるはずである。そうなると、お金は必要とするところには届かず、必要でないところにたどり着き、それによって、資産やコモディティにお金が流れ、価格をつり上げることになる。特に途上国でそうなる可能性がある。
— 高いレベルの余剰能力があるヨーロッパやアメリカにおいて、量的緩和はインフレを引き起こす可能性は低いと思われる。しかしながら、将来のインフレに対する懸念が長期国債の金利をつり上げる可能性があり、それはFRBが本来やろうとしていることの正反対の結果につながる。
— しかし、これだけが現在の世界経済が抱えている最も重要な問題ではない。世界各国、特にヨーロッパでは緊縮予算の傾向が広がっており、各国の債務返済の見通しが悪いことでマーケットが不安定となっていることが、今世界が直面している最も大きな問題である。
— 時期尚早な財政健全化がもたらす結果は目に見えている:成長が減速し、税収入が途絶え、財政赤字削減は失敗に終わる。
— 記録的に低い金利でお金を借りられるアメリカが現在しないといけないことは、今まで怠ってきた公共投資である。大規模な公共投資をすることで短期的な雇用を生みつつ長期的な成長をもたらし、さらには将来、国の負債の削減につながることになる。しかしながら、先見性のない金融市場は支出削減の圧力をかけている。
— さらに、ほかの経済問題も政治の行き詰まりから何も解決しないことも見えている。例えば、住宅の差し押さえ問題、中小企業の資金不足、従来これら企業に融資してきた中小銀行の倒産など。
— 反対にヨーロッパはと言うと、今より良くなることはないであろう。
— やっとの思いでギリシャとアイルランドを救出したヨーロッパであるが、ヨーロッパの自由市場経済はアメリカと同様にワークしないことが示された。
— アイルランドを見ればわかるように、土地バブルが弾けるとそのあとには大きな負債と過剰なキャパシティが残り、並大抵の努力では減らないのである、特に政治的に強いコネクションを持つ銀行が抵抗した場合にはなおさらである。
— 2011年の経済を予想するのはそれほど面白いものではない。答えは「暗い」で済むからである。アップサイドは少なく、ダウンサイドは大きいであろう。
— それより重要な質問は、ヨーロッパとアメリカが回復するにはどれだけ時間が必要なのか?そのマーケットが回復しないまま、アジアはどこまで成長を続けられるのか?である。
— 私は国内マーケットにフォーカスすることで成長は続くと予想する。そのためには中国もインドも経済の形を大きく変える必要があると思うが、可能であると考える。
— しかし、ヨーロッパとアメリカについては悲願的である。
— 今の問題を解決するには過剰にある能力を必要とするところにシフトすれば良いのである。例えば、環境問題の解決に向けて経済をシフトすれば良いのである。しかし、そのためには政治的な問題がある。
— アメリカの場合、共和党は経済を回復させるより、オバマが失敗することを望んでいる。
— ヨーロッパの場合27の国々がそれぞれの方向に向かって進もうとしている。そう考えるとアイルランドとギリシャを救出できたことは奇跡である。
— アメリカとヨーロッパでは、自由市場によってバブルが自由に成長できて、それが現在の問題を生むこととなったのである。これにより、自由市場の考えが衰退するかと思えば、その自由市場が緊縮予算を求めていることで政府や経済をドツボに嵌めようしているのである。
— もし政治が問題であるならば、政治が変わらなければ問題が解決しないことになる。それとも、過剰なキャパシティが自然と無くなるまで待つか、それとも経済に組み込まれている回復作用が時間をかけて直すかである。いずれにしても勝利はすぐそこにはない。
2011年は暗いようです、スティグリッツによると。
しかし、これを読みますと、過剰なキャパシティ、経済のシフト、緊縮予算、不良債権、政治の問題などなど、昔と今の日本に当てはまることがたくさんあるように思います。人間は人種に関わらず考えること・やることは変わらないのでしょうか?
2010年12月14日火曜日
2011年の予想
経済学には供給側を強くすることで経済を強くしようとするサプライサイドエコノミクスと消費側を強くすることで経済を強くしようとするデマンドサイドエコノミクス、という2つの考えがあります。政治では日本の自民党とアメリカの共和党がサプライサイド、反対に日米共に民主党はデマンドサイドを経済政策の基礎として考えています。というか、少なくとも日本の民主党の場合は、「これまではそうだった」というべきでしょうか。
今夜、菅直人総理が財源の見通しもなく、法人税を5%削減すると発表しました。これから会社を立ち上げようとしている私としては(儲かって、利益を上げて、税金を払えばではありますが)ありがたいお話しです。ただ政治理念としては残念な話しです。私は民主党にこれまで一度として選挙で投票はしたことありませんが、その政党を支持しようがしまいが、政治には理念がないといけないと思います。
民主党に投票した人の中には、民主党は所得税などを減税してくれて、それにより所得が増え、消費を高めて景気を良くする、デマンドサイドを強化してくれることを期待して投票した人は多いのではないかと思います。そういった人たちは完全に裏切られたと思います。
民主党が政策や理念をシフトするのは珍しくも驚きでもないのですが(政治家全般として言えることですが)、なぜ今回法人税おいて政策や理念を変えて・捨ててしまったのか、官僚に言われたからやったのでしょうか?(民主党の大臣が官僚のメモを読み上げる映像がテレビで出まくっているので、そうとしか思えないのですが)日本を大きく変えるには日本もアメリカのように政権が変わると官僚総入れ替え、せめて官僚の人事を政治が主導権を持たないと、なかなか変われないのではないかと思ってしまった今日の法人税ニュースでした。
さて、本題ですが、元メリルリンチ北米チーフエコノミストで現在Gluskin Sheffのチーフエコノミストのデービッド・ローゼンバーグが2011年のテーマについてレポートを出していましたので、こちらをご紹介したいと思います。
ローゼンバーグはベア(熊)、現在の経済に対して悲願視しているグループに属しますが、アメリカの住宅ローン問題や金融株下落などかなり前から現在の不況は大恐慌に似ていると言い、私も含めて、彼のニュースレターを読んでいる人は多いです。
1. S&Pが1,350そしてGDP成長率4%が2011年の予想・コンセンサスである。ブルームバーグで調査されたストラジストのうち誰一人として株式に対してベアがいなかった。これは2009年3月や2010年7月と全く反対に安心感が広がっている。このため、2011年の前半はポジティブではないと考えている。
また、株はいい決算のニュースと経済成長への期待から、高い側のレンジで値付けられており、バリュエーションでは高くないが、気持ち・期待感は高くなっている。我々は今後良い買い機会がくると考えているが、特別なシチュエーションにある会社を買うべきであると考えている。そのシチュエーションとは配当の成長、割安株、強いバランスシート、北米の成長有無にかかわらず強い企業など。
2. 私は、アメリカのGDP成長率が今年の3%前後から、来年は2%前後もしくはそれ以下に下がると考えている。これは二番底ではなく、成長が遅くなると考えている。カナダ銀行が示したように、来年は世界経済の成長が低調になり、世界の循環に対して注意が必要だと思われる。
3. ヨーロッパの財政や信用格付けの問題は続く。また、アメリカの州や地方政府の財政問題も続くであろう。さらに、中国の引き締め政策も不安材料である。このようなことからボラティリティが高くなると思われる。
4. ドルは強まると思われる、特に対円とユーロに対してである。
5. エマージングマーケッツはインフレ圧力に対して中央銀行が引き締めに走ると思われることから苦しむことになると思われる。中国の株価を見ると、トップが形成されたと思われる。
6. 2011年のアメリカ財政に必要な借り入れは2010年と変わらない。このため、一般的に思われている財政問題が長期国債に与える影響は誤りである。今のイールド・カーブは急すぎるため、債券利回りを筆頭にいずれ平らになると思われる。最近の長期金利の上昇は2009年12月とそっくりであり、それが2010年の債券のポジティブなリターンを生むこととなった。
7. 最近のコモディティの価格高騰にも関わらず、依然デフレがアメリカの中短期の問題となると思われる。また、FRBの努力も虚しく、貨幣流通速度は低調のままである。依然労働市場には余剰能力がある。
8. 社債は以前ほど安くはないが、社債の中では金融とユーティリティ(公益設備)のセクターがいいと思われる。期間で言うとカーブの5〜7年、レーティングで言うとBBB〜BB。
9. マクロで最も問題・リスクになると思われるのがアメリカの住宅価格である。あまり注目はさせていないが、最近その価格が下落し始めている。
10. 我々の買いリストには成長乏しいと思われているセクターの株である、例えば、ユーティリティ、パイプライン、石油収入、製薬、食品、スーパーマーケット。
今夜、菅直人総理が財源の見通しもなく、法人税を5%削減すると発表しました。これから会社を立ち上げようとしている私としては(儲かって、利益を上げて、税金を払えばではありますが)ありがたいお話しです。ただ政治理念としては残念な話しです。私は民主党にこれまで一度として選挙で投票はしたことありませんが、その政党を支持しようがしまいが、政治には理念がないといけないと思います。
民主党に投票した人の中には、民主党は所得税などを減税してくれて、それにより所得が増え、消費を高めて景気を良くする、デマンドサイドを強化してくれることを期待して投票した人は多いのではないかと思います。そういった人たちは完全に裏切られたと思います。
民主党が政策や理念をシフトするのは珍しくも驚きでもないのですが(政治家全般として言えることですが)、なぜ今回法人税おいて政策や理念を変えて・捨ててしまったのか、官僚に言われたからやったのでしょうか?(民主党の大臣が官僚のメモを読み上げる映像がテレビで出まくっているので、そうとしか思えないのですが)日本を大きく変えるには日本もアメリカのように政権が変わると官僚総入れ替え、せめて官僚の人事を政治が主導権を持たないと、なかなか変われないのではないかと思ってしまった今日の法人税ニュースでした。
さて、本題ですが、元メリルリンチ北米チーフエコノミストで現在Gluskin Sheffのチーフエコノミストのデービッド・ローゼンバーグが2011年のテーマについてレポートを出していましたので、こちらをご紹介したいと思います。
ローゼンバーグはベア(熊)、現在の経済に対して悲願視しているグループに属しますが、アメリカの住宅ローン問題や金融株下落などかなり前から現在の不況は大恐慌に似ていると言い、私も含めて、彼のニュースレターを読んでいる人は多いです。
1. S&Pが1,350そしてGDP成長率4%が2011年の予想・コンセンサスである。ブルームバーグで調査されたストラジストのうち誰一人として株式に対してベアがいなかった。これは2009年3月や2010年7月と全く反対に安心感が広がっている。このため、2011年の前半はポジティブではないと考えている。
また、株はいい決算のニュースと経済成長への期待から、高い側のレンジで値付けられており、バリュエーションでは高くないが、気持ち・期待感は高くなっている。我々は今後良い買い機会がくると考えているが、特別なシチュエーションにある会社を買うべきであると考えている。そのシチュエーションとは配当の成長、割安株、強いバランスシート、北米の成長有無にかかわらず強い企業など。
2. 私は、アメリカのGDP成長率が今年の3%前後から、来年は2%前後もしくはそれ以下に下がると考えている。これは二番底ではなく、成長が遅くなると考えている。カナダ銀行が示したように、来年は世界経済の成長が低調になり、世界の循環に対して注意が必要だと思われる。
3. ヨーロッパの財政や信用格付けの問題は続く。また、アメリカの州や地方政府の財政問題も続くであろう。さらに、中国の引き締め政策も不安材料である。このようなことからボラティリティが高くなると思われる。
4. ドルは強まると思われる、特に対円とユーロに対してである。
5. エマージングマーケッツはインフレ圧力に対して中央銀行が引き締めに走ると思われることから苦しむことになると思われる。中国の株価を見ると、トップが形成されたと思われる。
6. 2011年のアメリカ財政に必要な借り入れは2010年と変わらない。このため、一般的に思われている財政問題が長期国債に与える影響は誤りである。今のイールド・カーブは急すぎるため、債券利回りを筆頭にいずれ平らになると思われる。最近の長期金利の上昇は2009年12月とそっくりであり、それが2010年の債券のポジティブなリターンを生むこととなった。
7. 最近のコモディティの価格高騰にも関わらず、依然デフレがアメリカの中短期の問題となると思われる。また、FRBの努力も虚しく、貨幣流通速度は低調のままである。依然労働市場には余剰能力がある。
8. 社債は以前ほど安くはないが、社債の中では金融とユーティリティ(公益設備)のセクターがいいと思われる。期間で言うとカーブの5〜7年、レーティングで言うとBBB〜BB。
9. マクロで最も問題・リスクになると思われるのがアメリカの住宅価格である。あまり注目はさせていないが、最近その価格が下落し始めている。
10. 我々の買いリストには成長乏しいと思われているセクターの株である、例えば、ユーティリティ、パイプライン、石油収入、製薬、食品、スーパーマーケット。
2010年11月4日木曜日
昨日の量的緩和を簡単に
皆様もニュースでご存じだと思いますが、中間選挙は予想通り民主党が負けました、そしてFRB・FOMC(連邦公開市場委員会)が量的緩和第二弾(QE2)を発表しました。こちらの内容は大方の予想より少し大きい結果となりました。
̵ 不動産担保証券への再投資を含めると9000億ドル(約80兆円)となります。
̵ 買い戻しの時期は思っていたより少し長い来年の第2四半期末までとなりました。
̵ 30年満期の財務省証券が思いのほか少なく、このため売られています、ほとんどが2.5~10年満期のものとなりました。内訳:http://av.r.ftdata.co.uk/files/2010/11/NYFED.png
̵ 満期の平均が5~6年程度となります。
̵ 今回発表した額はまだ小手先で、以前お伝えしましたようにゴールドマン・サックスは2011年から2012年にかけて更なる買い戻しを発表し、合計で2兆ドル(約150兆円)になるのではないかと予想しています。
̵ FRBの量的緩和政策はアップサイドが少ない割に資産バブルを引き起こすリスクが高く、世界の経済を不安定にさせる可能性が高い。
̵ アメリカ経済は弱っているが、量的緩和が正しい解決策ではない。
̵ 1000億ドルの資産を買い取ることで、同額の現金が経済を流通することになり、これによって長期金利が下落し、ドルの価値が下がり、コモディティの価格や農業地や株価の上昇につながっている。
̵ 危険なのは金利が通常に戻った時、レバレッジでこの様な資産に投資をしている投資家に与える影響である。
̵ さらに、前回の危機でエマージング・マーケットへの影響が少なかったが、アメリカの低金利政策によってこの様な国へ資金が流入しており、通貨のボラティリティが高くなっている。
̵ このため、これらの国では通貨を弱くすることで輸出を守り、輸入を抑えようとしているが、これによって貿易摩擦になる可能性がある。
̵ また、将来アメリカ経済が成長軌道に乗った場合、銀行のバランスシートに乗ったキャッシュをどうやって引き戻すか、FRBのエグジット・ストラテジーが難しくなる。
̵ 可能性として、ものすごく高い金利を設定する必要になることが考えられる。
̵ 現実的にFRBがアメリカ経済活動を回復させる施策は限られている。
̵ 政府と議会は、住宅の資産価値がマイナスになっている人を助け、借り入れができない企業が融資を受けられ、将来の増税の懸念を無くすことを考える必要がある。
中間選挙が日本に与える影響は少ないと思います。日本としては民主党より共和党のほうが付き合いやすいので今回の中間選挙の結果は限定的にプラスにはなると思います。2年後の大統領選挙で共和党の候補が大統領になったら影響は大きいと思いますが、連邦議会の結果だけでは影響は限定されると思います。
量的緩和が日本に与える影響ですが、今日は円高によって株が上昇していますが、引き続き円高と株安だと思います。その理由としましては:
量的緩和→ドルを印刷→資産を買う→ドルがたくさん流通→ドルの価値が下がる→ドル安・円高→日本株安
2つ目のオプションの可能性もあります:
量的緩和→ドルを印刷→資産を買う→ドルがたくさん流通→日本の株式市場に資産が流入→日本株高
日本へ投資する資金があるならば、リターンの高い中国、ベトナム、ドバイ、ブラジル、ロシアなどのエマージング・マーケットに私だったら投資しますので、日本への資金の流入は限定的だと思います。
2010年10月28日木曜日
マーケットにお伺いを立てる中央銀行、不思議な光景
今日、本当はDiggというソーシャルサ-ビスの経営悪化のニュースをお伝えしようと思っていましたが、来週の金融緩和策・量的緩和第2段(QE2)の発表を控え、面白いニュースがありましたのでこの流れを続けようと思います。
ブルームバーグによりますと、連邦準備銀行(FRB)は量的緩和の規模について、以下の金融機関の債券ディーラーにアンケートを送ったそうです。
BNP Paribas Securities Corp.
Banc of America Securities LLC
Barclays Capital Inc.
Cantor Fitzgerald & Co.
Citigroup Global Markets Inc.
Credit Suisse Securities (USA) LLC
Daiwa Capital Markets America Inc.
Deutsche Bank Securities Inc.
Goldman, Sachs & Co.
HSBC Securities (USA) Inc.
Jefferies & Company, Inc.
J.P. Morgan Securities LLC
Mizuho Securities USA Inc.
Morgan Stanley & Co. Incorporated
Nomura Securities International, Inc.
RBC Capital Markets Corporation
RBS Securities Inc.
UBS Securities LLC.
そのアンケートの内容は:0米ドル、2500億米ドル、5000億米ドル、1兆米ドルを使って6か月に渡って資産を買い戻した場合、10年債券の利回りを予測してください。また、追加措置をいつ行い、最終的な規模を予測してください、と言ったようなものだったそうです。
量的緩和の規模が思いのほか小さくなるのではないかと言う懸念から昨日のアメリカ市場は値を下げました。このブルームバーグの記事でも、規模が1兆ドル以下だと市場は失望するとしています。
中央銀行がマーケットにお伺いを立てるのは何とも摩訶不思議な話です。
日本でも消費税をいくらにすべきか、TPPに加盟すべきか、中国と仲良くすべきか、築地を移転すべきか、などアンケートにしてみると面白いですね。
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アメリカ経済
2010年10月27日水曜日
中国米国裏工作が功を奏し、金融緩和策の規模縮小?
今朝アメリカの量的緩和策第2弾(Quantitative Easing part 2: QE2)についてTwitterでフォローさせていただいています方とやり取りをしました、この金融緩和策に対する考えについて更新をしたいとも思います。
連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee: FOMC)が来週の火曜日、11月2日から2日間開催され、11月3日に金融緩和策として量的緩和策第2弾が発表されると見られています。それがどれだけの規模になるかが今、注目されています。
フィナンシャル・タイムズでは、マーケットの予想として6ヶ月間に渡って5000億米ドル(40兆円)規模での資産買い取りだとし、政策金利に換算すると0.5~0.75%に引き下げに相当するとニューヨーク連邦準備銀行のWilliam Dudleyは話したそうです。
ただ、この記事では金融緩和策を発表した後が問題だとし、今後の追加緩和策の有無についてどういう形式で「含み」を持たせるかが重要だとしています。それは、ゴールドマン・サックスが「テーラー・ルール」(目標インフレ率を達成するために名目金利をどれだけ変動するべきか)を使って計算したところ、4兆米ドル(30兆円)が必要だとしているためです。
- 12月14日に行われる連邦公開市場委員会の次の会議までに1250億米ドル(10兆円)規模の金融緩和を行う(強硬論)
- もしくは、6ヶ月間に渡って5000億米ドル規模の金融緩和を行う(穏健派)
タイトルで「中国米国裏工作が功を奏し、金融緩和策の規模縮小」と書きましたが、それは、以前、中国が人民元を「気持ち程度」切り上げることでアメリカが量的緩和の規模を下げる、という裏取引をするのではないかと書きました。その理由は、先週中国が若干ですが人民元を切り上げ、金利を引き上げましたが、それによって、以前は対中に厳しいスタンスを取っていたガイトナー財務長官が穏やかになったからです。
ただ、中国との取引があったかなかったかを別として、FRBとアメリカ政府は大規模な金融緩和策・量的緩和をしたくてもできないのではないかとも思います。
その理由として、アメリカ政府は今、量的緩和で自国の経済を膨らせ・外国から嫌われるか、それとも量的緩和をしないで自国の経済を凋ませ・国内から嫌われるかを天秤にかけて考えていると思います。
まず、量的緩和策によって「自国の経済を膨らませる」効果は最近のアメリカ株の上昇、9月以降15%近くS&Pなどは上昇していることからもわかりますように、効果が現れています。以前「印刷機をフル稼働して現ナマを印刷するワケ」という題の記事で:
「FRBはアメリカ経済をいかにして膨らませるか、そのためにはドルをいくらでも印刷する覚悟があるのだと思いました。世界がどうなろうが、各国がどうしようが、それはバーナンキ、しいてはアメリカの問題ではないということだと思います」
と書きましたが、アメリカの本音はこういうことだと思います。
しかし、「自国の経済を膨らませる」ことによって「外国から嫌われる」効果も日本、韓国、タイ、ブラジル、コロンビア、ペルー、ロシア、スイス、ルーマニアなどの国による為替介入が示すようにこちらも効果が表れています。また、G20財務相・中央銀行総裁会議はつまらなかったですが、その中で、アメリカは量的緩和によって通貨操作をしているとドイツから名指しをされたことが示すように、現実論も存在します。アメリカが量的緩和を大々的に実行してしまうと貿易戦争に発展し、関税や為替介入が横行しかねません。
でも、これに屈して量的緩和をしないと発表して「自国の経済を凋ませ」てしまうと「国内から嫌われる」可能性があります。厳密には国内の投資家が失望し、株が暴落する可能性があると思います。それは、9月以降15%近く上昇している株価が下落することにつながります。
ということは、外国からも国内からも嫌われない真ん中・中央の妥協点で落ち着くということになります。例えば2500億ドル程度の資産を買い戻し、必要だったら追加措置の用意がある、と言った具合の内容です。
来週の水曜日FRBがどのような発表をするか大変注目であります。
そして日本にしてみると、量的緩和が縮小されれば円高の流れは少し落ち着くと思います。
しかし、長期トレンドで為替を見ますと、円高ドル安の流れは2008年から続くものなので、アメリカ経済の回復、アメリカの金利上昇、日本のインフレ、日本円の流通用の上昇など劇的な変化が無い限り、為替のトレンドの変化を望むのは難しいと思います。
2010年10月16日土曜日
印刷機をフル稼働して現ナマを印刷するワケ
昨日FRBのバーナンキ議長がボストンでのスピーチで、量的緩和(QE2)に関して具体的な話はしなかったものの、「更なるアクションが必要のようである」とし、インフレ率が低いことを理由にその可能性について含みを持たせた話をしました。
家計や企業の設備投資や税制では経済的に強まりつつあるものの、住宅価格や失業率や消費者支出が弱く、アメリカ経済全体を脅かすリスクが引き続きあるという認識を示していました。
LA Timesの記事の中で、シカゴのMesirow FinancialのチーフエコノミストDiane Swonkが「昨日のスピーチで量的緩和を行うことが明確になった」が「どれだけの規模になるかは不明確であるが、我々は1兆ドル規模になると予測している」としています。
10月14日の「通貨戦争とその結末」と題したブログで私は「11月行われると言われている量的緩和は一世一代の大チャンスであり、目的が達成されるまで続けると思っています。それが世界にどのような影響を与えようがおかまいなしに。そうすると円は強まる一方です。」と書きました、それを裏付けるようなバーナンキのスピーチだったと思います。
そのスピーチでは
- なぜインフレ率が2%以下ではだめなのか?
- なぜインフレ率を上げることが失業率の削減につながるのか?
- 今後の為替相場やドルへの影響は?
- 金やコモディティの価格の上昇への影響は?
について何一つ答えていませんでした。
要するに、FRBはアメリカ経済をいかにして膨らませるか、そのためにはドルをいくらでも印刷する覚悟があるのだと思いました。世界がどうなろうが、各国がどうしようが、それはバーナンキ、しいてはアメリカの問題ではないということだと思います。
これに関連する「なぜ現ナマを印刷することが理にかなっているか」というDean Bakerの記事がイギリスのGuardianにありましたのでご紹介いたします。サブタイトルが「赤字を気にする政治家より、偽造者が発行するドルのほうが経済にとってマシだ」という。
内容を簡単にまとめますと:
- レーガンは昔「妊娠中絶に賛成する人は生まれている」と言ったが、
- それと同じように失業率9.6%は問題が無いという政治家には仕事がある。
- 定職がない多くのアメリカ人にとって今の経済は最悪である。
- もっと悪くなっていたかもしれない経済を自分たちが救ったと、ワシントンの連中は互いを褒め合っている。
- 今の仕事の無い人々のことを考えるより先に、8兆ドルの住宅バブルも予測できなかった政治家は2018年、2020年や2025年の赤字予測の心配のほうを先にしている。
- そう言う頭のいい連中には経済学の基礎を教えないといけない。
- 今ある問題は需要の不足である。
- 財政赤字は需要が多い場合に問題となる。
- 需要不足の問題を簡単に説明すると、
- ほぼ完璧な50ドルや100ドル紙幣を印刷できる、史上最高の偽造者がいたとする。
- そしてその偽造者が2兆ドル(160兆円)を印刷して、車や家を買い、パーティや旅行をし、メイドや植木職人やファイナンシャルプランナーを雇い、あらゆるものに偽造紙幣を使い始めたとする。
- このことが経済に与える影響は?
- 今の状況だとGDPを大きく伸ばし、多くの人に雇用が生まれるであろう。だってみんな本物の現金だと思っているから。
- これが普通の経済状況ならインフレになっていたであろうが、今の需要の少ない経済だとこの様に需要が生まれる。
- この偽物の2兆ドルの話で面白いのが、偽造者がいずれ捕まったとして、長期的に見ても経済には何ら問題を与えないということである。
- 2012年まで偽札を使いまくり、その結果、失業率が減り人々の雇用が安定したとする。
- そしてFBIが偽札だと気づき、偽造者を捕まえて、偽札2兆ドルを経済から取り出して焼いたとする。
- そうした場合、必要な時に偽札は需要を生み出してインフレを起こし、経済が安定してインフレが達成されたら、偽札は取りだされた。
- 将来に財政赤字を残さずに、FRBとアメリカ政府はこの様な事をまねることができる。
- 政府は債券を買って、ホールドすればいいだけの話。
実行に移す場合には詳細についていろいろ考える必要があるとしても、考え方として「なるほど」「面白い」と思いました… 需要を生み出し、失業率を下げる働きをするであると。でも、忙しすぎて仕事を辞めたいと思う人もいれば、仕事が無くて大変と思う人。流動性の問題だと思う人もいれば、需要の問題だと考える人。経済は難しいです。
2010年10月14日木曜日
通貨戦争とその結末
今の状況を簡単な例にしますと、世界最大の輸出国の中国が世界最大の輸入国のアメリカの喉に安物の食べ物を押し込もうとしているのです。でも、そのアメリカはここ数十年もの間、安物をいっぱい食べ過ぎたことで肥満になり、糖尿病になり、合併症を引き起こし、重病になってしまいました。それでもなお、中国はアメリカの喉に食べ物を押し込もうとし、なおかつ、日本やドイツや韓国などの脇役も割って入ろうとしているのです。景気のいい時はワークしていたこの構図も、アメリカが重病となった今(失業率が20%)、むしろ今あるものを吐き出して・薬を投与されないといけない状況で、この構図に限界が来ているのです。
重病になってもう食べられない国(アメリカ)と、体質を変えて代わりに食べようとしない(中国)との間で通貨戦争が起こっているのです。
このようなことが続くとどうなるか、その前例が大恐慌後の1930年代の世界です。
その当時も、世界各国がいかに自国の通貨を安くして、輸出によって不景気を脱出しようかとどの国も考えていたのです。その結果が第二次世界大戦で、今もこのような状況が続くと1930年代と同様に世界戦争が起こる可能性があるのです。
よくこの話をすると、「日本の憲法が戦争をさせない」とか「あの時と比べて世界は成長した」とか言われますが、第一次世界大戦のことを何と呼んでいたかと言いますと英語で「War To End All Wars」、「すべての戦争を終わらす戦争」と。
第一次世界大戦が終わって国際連盟など世界の秩序を保つアイディアが生まれて、人類は賢くなったとその時は思ったようです。でも、それから約20年後に第二次世界大戦が開戦しました。
別に戦争が起こると思っていませんし、起こってほしいとも思いませんが、何事にも可能性があります、1ドル40円になる可能性もあれば、日本やアメリカがデフォルトをする可能性もあれば、戦争が起こる可能性もあります。
- 中国と通貨戦争をすべき時期に来たか?その答えはイエスの可能性が高い。
- 中国は自国の通貨を操作しているのか?GDPの半分を外貨準備に使っていて、それが操作ではないと言ったら何が通貨操作になるのか。
- 操作をするのは問題か?世界最大の輸出国が通貨操作をしていたら当然世界貿易に歪みが生じる。
- そのためには中国に何をしてもらわないといけないのか?それは通貨を柔軟にしてもらわなければならない。
- それは日本と同じことをさせるわけで、1990年以降の日本と同様に失われた10年となる可能性が高いことを中国は知っている。
- でも、Lombard Street ResearchのGabriel Steinによると、当時の日本の1人当たりのGDPはアメリカに近かったが、今の中国は5分の1前後であるので、人民元が強くなったとしても、まだ成長の余地が残されているとしている。
- 最後の質問は、どのようにすれば中国の方針を強制的に変えさせることができるか?交渉の余地はまだある。それがだめなら中国製品への課税の可能性もある。もしくは貿易によって影響を受けた国は自国の通貨を中国が買えないようにする(例えば日本なら、日本との貿易で生まれた黒字部分を円建ての国債で穴埋めしようとしてもできないようにする)。
- 課税はWTOの自由貿易協定に反する可能性があるのに対して、中国が通貨を買えなくするのは問題が無い。
- ドルをほぼ無限に発行できるアメリカは、
- 中国とG20に対して、捕食習性をやめて、世界経済のバランスを再調整する打開策を話し合わなければ、
- 原爆となるQE2(量的緩和第二弾)を始めることで、
- 世界中にドルを過剰流動し、事実上の通貨切り上げを行うと宣告している。
- 世界は危険な状況に差し掛かっていて、石油やコモディティの価格が上昇して景気が悪化する可能性がある。
- でもこれにより、70年以上「世界通貨」となっていたドルの「法外な恩恵」を手放す可能性がある。
としています。
アメリカは景気を回復させるためには何としてでも中国に通貨を流動的にさせるか、もしくはそれに近い状況に持って行かそうとすると思います。
なぜアメリカはここまでするのか、一つは、アメリカがもっとも恐れているのがデフレであり、アメリカはいま、その交差点の近くに差し掛かっていて、日本のような状況がもっとも最悪なシナリオだと考えているから。二つは、アメリカはこのままの中国を恐れていて、早い段階で変革させることで秩序を保たせたいとと考えているからだと思います。
11月行われると言われている量的緩和は一世一代の大チャンスであり、目的が達成されるまで続けると思っています。それが世界にどのような影響を与えようがおかまいなしに。
そうすると円は強まる一方です。
政府民主党は円高を抑えることは出来ない、自民党であろうが公明党・共産党であろうが無理だと思います。そうなると日本はどうしないといけないか、それは円安による輸出型の経済から円高による内需型の経済に対応できるような体質を作らなければなりません。そのためには政権与党の民主党は「みんなで力を合わせて内需型になろう!頑張ろう!」、と言って選挙に大敗し、内需拡大と言う新たな道を切り開き、手遅れになる前に国民に理解・納得してもらわないといけないと思います。
しかし、日本よりもっと怖い道筋をたどる可能性がある国が中国です。日本と違って、一党独裁、政治不安、選挙が無い、少数民族が多い、貧富の差が大きいなど、追い込まれたらどうなるかわからない。例えば戦争とか。
「日本の憲法が戦争をさせない」とか「あの時と比べて世界は成長した」と初めに書きましたが、日本がそうであっても他国が同じ考えをもって土俵に上がっているとは限りません。
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